「おコメの女」と国税局
2025-12-05 11:40:24

ドラマ「おコメの女」に迫る!国税局資料調査課の真実を元実査官が語る

ドラマと書籍が描く国税局のリアル



2026年1月8日、テレビ朝日系で新たなドラマ「おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-」が放送される。この作品は、元国税実査官の監修によるもので、税務調査の最前線を描写している。その舞台には、国税局の中でも特に強力な精鋭部隊、資料調査課「コメ」がある。

「コメ」の実態とは


「コメ」は、強制捜査を行うマルサと異なり、任意調査のみで巨額脱税を暴き出すことで知られている。その活動は、税の痕跡を逃さず見抜き、静かに巨悪を追い詰めるというものだ。本書『国税最強の精鋭部隊「コメ」』の著者であり、元東京国税局の佐藤弘幸氏は、実際にこの部門に長年所属し、数多くの案件を担当してきた。

著者は、国税局の中でも限られた人間しか知らない、脱税調査の裏側や現場での攻防を初めて明かす。同書の中では、「コメ」の武器としての情報収集力、マルサよりも怖い存在としての理由、調査官に必要な機動力や洞察力、さらには脱税のサインを見逃さない技術など、多くの知見が披露されている。

脱税を見抜く技術


本書の中で特に注目すべきは、「コメ」の調査官がどのようにして標的を絞り込むのか、また、資料の中に隠された「一行」をどのようにして脱税を見抜く技術とするのかである。著者が体験した数々のエピソードは、税務調査がいかにして行われ、多くの困難を乗り越えてきたのかを伝えている。

サスペンス小説と絡めたリアル


さらに、著作の中には、宗教法人にまつわる脱税の実態を描いたサスペンス小説「カルト脱税」も収録されている。この物語では、カリスマ教祖が率いる宗教法人の巨額脱税に対して、国税局の資料調査課がどのように挑むのかが描かれており、現実の調査とフィクションが交差する形で、より一層の緊張感が突き付けられている。

佐藤弘幸氏のプロフィール


著者の佐藤弘幸氏は、1967年生まれであり、東京国税局で数多くの税務調査を行ってきた経験を持つ。課税第一部課税総括課や資料調査課では、大口や悪質な案件を中心に担当し、2011年に東京国税局主査として退官。その後、税理士としても活躍し、テレビや雑誌でのコメンテーター、さらにはドラマの監修にも従事している。

まとめ


「おコメの女」と書籍『国税最強の精鋭部隊「コメ」』は、国税局資料調査課というあまり知られていない存在にスポットを当て、その活動の高度な専門性と緊迫感を描いている。脱税を追及する側の真実を知ることで、私たちの税制度について考える良い機会になるかもしれない。そして、この作品群を通じて、観る者や読む者が抱く感情は、単なる興味の域を超え、税という存在への深い理解へと導いてくれるだろう。


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