新しい拠点の設立に向けた取り組み
NPO法人しえるの会(福岡県宗像市)が、障がい児や障がい者の自立支援を強化するための新しい拠点設立を計画しています。この拠点では「チャレンジドアートのアトリエ&こども食堂」を開設し、地域社会との共生を目指しています。それに向け、2026年6月14日からクラウドファンディングが開始されます。目標金額は300万円で、2026年10月のオープンに向けた第一歩となります。
障がい者支援の現状
現在、障がい者が受け取る障害年金や就労支援事業所から得られる工賃は月にわずか2〜3万円程度です。そのため「親亡き後、子どもがどう生きていくのか」といった不安の声が増えており、地域における問題として顕在化しています。また、宗像市には、不登校やひきこもりの若者が安心できる場所や、孤食のこどもたちのための食堂が必要とされています。
NPO法人しえるの会は、これらの課題をバラバラに解決するのではなく、一つの拠点でまとめて解決することで持続可能な共生のモデルを作ることを目指しています。
新拠点の四つの機能
新拠点には、以下の4つの重要な機能があります:
1.
チャレンジドアートアトリエ
障がいのある方々が描いた作品を商品化し、その売上を本人に還元する仕組みです。これにより「描く力」を収入に結びつけます。
2.
こども食堂
経済的に厳しい家庭や孤食に直面するこどもたちに、温かい食事と居場所を提供します。学習支援も行います。
3.
不登校・ひきこもり支援スペース
学校に通えない子どもや若者が安心して過ごせる場所を提供します。
4.
相談支援事業所(相談支援センターこころ)
障がいのある子どもたちを福祉サービスにつなげる支援を行います。
過去の成果
これまでの活動の中で、4人のチャレンジドアーティストを育成し、合計22万円の売上を還元してきた実績があります。また「むなかた福祉マルシェ」には毎回1300名以上の来場者があり、地域に根ざした活動が評価されています。さらに「相談支援センターこころ」では、発達障がいに関する講演会を年に数回開催し、親子農園作業などのイベントも実施しています。
新しい拠点が完成することで、アーティストの育成や地域共生の取り組みを次の段階へ進めることができます。
クラウドファンディングのリターン
支援者にはさまざまなリターンが用意されています。例えば、3500円の支援でオリジナルクリアファイル、5000円でエコバッグや化粧ポーチ、10000円ではトートバッグワークショップなど、多彩な体験が用意されています。支援者が直接活動に触れられる機会を提供することで、地域への関心を高める狙いがあります。
代表者からのメッセージ
NPO法人しえるの会の理事長、早川ゆかりさんは「私たちは『子どもたちの未来のためにできることを』という想いで活動を続けてきました。新しい拠点は、障がいがあっても『描く力』があれば収入を得られる場所、そして『誰かが待っていてくれる』居場所をつくりたいと考えています」と述べています。新しい挑戦が多くの人の支えを得て実現することを期待しています。