次世代の発電システム
2025-03-18 11:00:23

新時代の太陽光発電セキュリティ対策『ソーラーグリッドPPH』の登場

太陽光発電所の新たな守護者、『ソーラーグリッドPPH』



太陽光発電の普及が進む中、そのセキュリティがますます重要視されています。株式会社オルテナジーが発表した次世代遠隔監視システム『ソーラーグリッドPPH(Public Power Hub)』は、そんな現状に応える新しい技術です。これは、強固なセキュリティを提供しつつ、発電所の管理をより効率的に行える機能を搭載したシステムとなっています。

セキュリティが求められる背景



近年、太陽光発電所がサイバー攻撃の標的になっている事例が多く報告されています。例えば、2024年5月には、800台の遠隔監視機器が攻撃を受け、不正送金に利用された例があり、発電所が一斉に停止する危険性も指摘されています。特に小規模太陽光発電所は、法的な技術基準が不足しているため、より脆弱な状況にあります。このような背景の中、経済産業省のワーキンググループでもサイバーセキュリティ対策が緊急課題として議論されています。

これに対処するために、オルテナジーはEX4Energyとの共同で『ソーラーグリッドPPH』を開発しました。このシステムは、モバイル専用のネットワークを使用することで、ハッキングのリスクを軽減し、発電所のセキュリティを強化しています。

『ソーラーグリッドPPH』の特長



『ソーラーグリッドPPH』の最大の特長は、そのセキュリティ機能の強さです。インターネットに直接接続されない専用モバイル網によって、発電所へのアクセスを厳しく制限しています。さらに、AWS上で稼働するこのシステムは、二要素認証やタイムアウト機能を取り入れており、正規の管理者のみがアクセスできます。このように、システム全体が迷路のような構造になっているため、攻撃者が到達することは非常に困難です。

また、特に注目すべきはコスト面です。小規模な低圧太陽光発電所での導入が容易で、従来のモニタリングシステムに必要な「ゲートウェイ」を排除することで、コストを削減しました。このように、シンプルでありながら高機能な設計がなされているのが『ソーラーグリッドPPH』です。

効率的な運用を実現



『ソーラーグリッドPPH』では、発電所の状態を一目で確認できるモニタリング機能があります。各デバイスの状況を「正常」「注意」「異常」の三つに分類し、問題が発生した場合の切り分け業務もスムーズに行えます。この機能のおかげで、特に管理業務の負担が軽減されます。

さらに、気象情報と連携した機能も充実しており、日射量や気温などのデータを表示・ダウンロードできるため、発電施設の維持管理も容易になります。今後もオルテナジーは、このシステムを通じて、分散型エネルギーのセキュリティ対策を強化し、長期的な運用の効率化を目指していくとしています。

『ソーラーグリッドPPH』は、太陽光発電の未来に向けた新たな一歩とも言える存在です。これにより、分散型エネルギーシステムの安全性が高まり、持続可能な社会の実現に貢献すると期待されています。


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会社情報

会社名
株式会社オルテナジー
住所
東京都立川市柴崎町4-6-3
電話番号
042-519-3500

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