日立製作所がこのたび、公益財団法人大河内記念会主催の「第71回大河内賞」において、熟練者のノウハウを生かした生産計画最適化技術により、大河内記念生産賞を受賞しました。受賞式は3月25日に日本工業倶楽部会館で行われ、多くの関係者が出席しました。
「大河内記念生産賞」は、生産工学や生産技術の発展に寄与した個人や団体を称える権威ある賞で、日立の受賞はその技術力と産業への貢献が認められた証でもあります。特に、熟練者が引退し技術の継承が難しくなっている時代において、この技術の重要性はますます高まっています。
日立は2017年から提供を開始した「Hitachi AI Technology/計画最適化サービス」を通じて、過去の熟練者の生産計画データを分析し、デジタル化したノウハウを活用してきました。このサービスは、時間制約の中で多くの条件を満たす必要がある生産計画の立案を支援するために、機械学習を取り入れたAI技術を基盤にしています。
具体的には、設備や人員の稼働状況、納期、コスト、そして作業員のスキルと勤怠など、さまざまな最適化条件を考慮することで、急な需要変化や納期変更にも柔軟に対応できる計画を提案します。
さらに、このシステムは、自動的に立案された計画の結果を熟練者が評価し、継続的に学習を重ねることで計画内容の品質を向上させることができます。これにより、労働時間短縮や納期遵守に向けた生産性の向上にも寄与します。
日立は、幅広い製造業にこのサービスを提供しており、今後もフロントラインワーカーの生産性向上を目指して、技術の展開を続けていく予定です。この受賞によって、日立の技術がいかに多くの企業にとって価値があり、社会的課題の解決に寄与しているかが再確認されました。
日立製作所は、データとテクノロジーを駆使した社会イノベーションを推進しています。2023年度の売上収益は8兆5,643億円を超え、573社の連結子会社と約27万人の従業員を擁し、世界中で事業を展開しています。今後もデジタル、グリーン、イノベーションをキーワードに、顧客や社会の課題解決に尽力していくことが期待されます。
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