いわさきちひろの世界を刺繍で楽しむ新刊が12月に登場
いまや誰もが知る名画家、いわさきちひろ。彼女の独特な柔らかな水彩画は、日本だけでなく、世界中の人々から愛されています。彼女が生涯を通じて描き続けた作品は、子どもや自然、日々の美しさをテーマにしており、多くの人の心に残っています。そんなちひろの魅力を、刺繍という形で楽しむことができる書籍『刺繍で楽しむいわさきちひろの世界』が、2024年12月19日に発売されます。
刺繍でよみがえるちひろの作品
著者の寺西恵里子さんは、いわさきちひろの大ファン。彼女は、この本に収録されている作品全てを、25番の刺しゅう糸と羊毛フェルトを使って制作しています。初めて刺繍に挑戦する方にも手が届くように工夫されており、誰もがその作品を楽しむことができる内容です。この新しい試みは、ちひろの柔らかい世界を、より手元で楽しめるものにします。
「アヒルとクマとあかちゃん」という作品では、グレーの25番の刺しゅう糸を使用し、淡い色合いの羊毛フェルトで赤ちゃんの肌を優しく表現しています。刺繍にはバックステッチやランニングステッチといった基本的な技法が用いられており、初心者でも安心して取り組める設計となっています。
季節を感じる作品たち
作品は全27点。その中には「落ち葉とどんぐりと子ども」や「小さな花を持つワンピースの女の子」など、季節を感じるテーマが盛り込まれています。秋の色を重ねながら羊毛フェルトで描く過程は、まるで絵を描いているかのような感覚を覚えます。これにより、ちひろの絵が持つ特徴が、刺繍を通じて鮮やかに再現されています。
また、作品をただ作るだけでなく、その後の楽しみ方も提案しています。完成した刺繍を額に入れて飾ったり、巾着やバッグなどの小物のデザインに仕立てることで、日常生活にちひろの世界を取り入れることができます。
誰でもできる、優しい刺繍
本書では、刺繍初心者でも安心して取り組めるよう、詳細な解説が付いています。「わらびを持つ少女」や「チューリップとあかちゃん」の作品などは、羊毛を使って繊細に表現されており、それぞれの技法を学ぶことで、あなた自身の作品が仕上がります。やや不器用だと感じる方でも、ちひろの世界に思いを巡らせながら針を進めることで、きっと満足できる作品を生み出せるでしょう。
いわさきちひろの世界を深く知る
いわさきちひろは福井県に生まれ、日本の絵本文化に多大な影響を与えた画家です。彼女の多くの作品は、人々の日常の中に温かみを与え、心に留められています。寺西恵里子さんのこの新刊は、ちひろの絵への新たなアプローチとして、さらに多くの人にその魅力を伝える一冊となること間違いありません。
『刺繍で楽しむいわさきちひろの世界』は、手芸や刺繍が好きな方はもちろん、ちひろの絵を愛するすべての人にとって、特別な贈り物になることでしょう。既に公式サイトや書店予約が始まっていますので、ぜひこの機会に手に取ってみてはいかがでしょうか。