劇場セミナーVol.02
2026-06-09 12:10:22

劇場セミナー『幕が上がる、その前に』Vol.02の開催報告と次回予定

2026年4月10日、P.O.南青山ホールにて劇場セミナー『幕が上がる、その前に』Vol.02が開催されました。このセミナーは、舞台の内側から劇場の本質を探るシリーズであり、今回は「劇場が作品を育てる、作品が劇場を育てる」というテーマの下で行われました。

ホストを務めたのは演出家・脚本家の戸部和久氏とフリーアナウンサーの中井美穂氏。特別ゲストとして登壇した演出家・脚本家の小池修一郎氏は、宝塚歌劇団での長年の経験を元に、劇場が持つ空間の力や、演出家としての視点を語りました。

セミナーの初めに小池氏は、自身の宝塚でのキャリアを「研50」とユーモアを交えて紹介し、聴衆の関心を引きました。次第に話は歌舞伎と宝塚の共通点、そして「劇場空間でどう作品を魅せるか」に移っていきました。特に日本最古の劇場とも言われる旧金毘羅大芝居の話題が挙がり、そこに残る“魅せる”ための工夫についても触れられました。

今回のセミナーでは、演出の具体的なテクニックについても話が及びました。たとえば、宝塚の舞台における演出上の「できない」ことが、逆に作品としての密度を高める要因になる場合があることが強調されました。小池氏は「転換が間に合わないからと何か足すと作品は痩せる」という言葉を引用し、限られた時間の中での創造の重要性を語りました。特に、『エリザベート』の寝室シーンの演出に関して、視覚的な錯覚を利用した手法が紹介されると、聴衆から驚きの声が上がりました。

また、会場では、駆動音を音楽に混ぜて違和感を抑える工夫や、ドライアイス使用の際の安全管理に関する具体的な話題も取り上げられました。これらの詳細な事例を通して、聴衆は劇場空間そのものがいかに演出に影響を与えるかを深く理解することができました。

セミナーの終盤には、戸部氏が小池氏の作品を歌舞伎で上演するというアイデアを提示し、小池氏もそれに応じて「和ものにしてやれたなら」と笑顔で返しました。この言葉は、聴衆に新たな発想を促し、それぞれの想像を広げるきっかけとなりました。

次回のVol.03は2026年7月30日(木)に開催予定です。詳細は公式ウェブサイトで随時更新される予定です。舞台芸術を愛するすべての方々に向けたこのセミナーシリーズに、ぜひご注目ください。劇場の魅力や舞台の裏側に迫る貴重な機会をお見逃しなく。


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