旧本多邸がBELCA賞を受賞
神奈川県逗子市に位置する旧本多邸が、第35回BELCA賞ベストリフォーム部門で受賞しました。この賞は、既存建物の良好な維持保全や卓越した改修を評価するもので、1991年に設立されました。旧本多邸は、その長い歴史の中で数々の課題を乗り越え、再生の道を歩んできました。
本プロジェクトの中心にいたのは、久米設計の創設者、久米権九郎の精神でした。この建物は、ただ昔の姿を取り戻すだけではなく、その運営を通じて地域社会や建築文化に貢献することを強く意識したプロジェクトでした。また、施工には多くの職人が携わり、長らく空き家で劣化が進んでいた古い建物を新たに生まれ変わらせるための挑戦が行われました。
設計者は、「古くて新しい」技術への探求心を持ち、さらに調査段階から新構造補強方法を模索したことが、プロジェクトをより一層特別なものとしました。おかげで、旧本多邸は、ただの観賞用建物ではなく、地域の人々が集い、活動する場としての役割を果たすことができています。子どもたちから年配の方々までが集まり、地域活動の中心地として根を下ろしているのです。
旧本多邸の建築概要
- - 名称: 旧本多邸
- - 所在地: 神奈川県逗子市山の根2-4-17
- - 建築主: 株式会社久米設計
- - 設計者: 株式会社久米設計
- - 施工者: 池田建設株式会社
- - 延床面積: 357㎡
- - 階数: 地上2階
- - 構造: W(在来軸組構法+久米式耐震木骨構造)
- - 竣工予定: 2024年4月
- - 受賞歴: BELCA賞、JIA優秀建築選、耐震改修優秀建築賞、まちなみデザイン逗子
旧本多邸は、1939年に完成した木造洋風住宅であり、その設計は久米権九郎によって行われました。久米式耐震木骨構造が採用されており、建物の安全性と耐久性を兼ね備えています。この構造は、建物の文化財的価値を保ちながらも、将来的には多様な利用が期待されています。
改修工事では、原形を保ちながらも、最大限に久米式耐震木骨構造を活かし、機能的な面でも改善が施されました。不要な増築部分を撤去し、必要最低限の間仕切りの改変を行ったことにより、外観や平面図はほぼ当初の状態を保っています。
長年の経年劣化に直面したこの建物ですが、専門的な技術を持つ職人たちがその痕跡を丁寧に修復しました。建物の健全な部分は再利用し、傷んだ箇所は補修や交換が施されています。これによって、往年の姿を美しく蘇らせたのです。
持続可能な未来へ向けて
今後も旧本多邸は「生きる文化財」として地域に活かされ、多くの人々に親しまれる存在になることを目指しています。地域の発展や建築文化の継承に貢献し続ける施設として、その価値が認められたことは明るい未来の一歩と言えるでしょう。
株式会社久米設計は、地域を重視した価値の創造に取り組んでいる企業であり、持続可能な社会の実現を目指しています。受賞した旧本多邸のプロジェクトを通じて、これからも社会のための建築に注力していくことでしょう。