感染予防型仮設トイレ『Zone Zeroシリーズ』が優秀賞を受賞
インプルーブエナジー株式会社が開発した感染予防型仮設トイレ「Zone Zeroシリーズ」が、ジャパン・レジリエンス・アワード2025で優秀賞を受賞しました。このトイレは、無臭化技術において先進的なアプローチを採用しており、災害時にも衛生的で安心なトイレ環境を提供することを目指しています。
ジャパン・レジリエンス・アワードとは
ジャパン・レジリエンス・アワードは、地域社会や産業の強靭化に寄与する技術や活動を評価・表彰する取り組みです。今回の受賞は、単に技術面での評価だけでなく、社会的なニーズにも応える製品であることを示しています。
無臭化の先進技術
「Zone Zeroシリーズ」は、その特許技術として「オドレスファイ方式」を採用しています。この方式では、マイナスイオンと低濃度オゾンを使用して、便槽タンク内の臭いやウイルス、細菌を分解する仕組みが特徴です。これにより、従来のように消臭剤に依存することなく、安全に無臭化を実現しています。
この技術は、最近の災害時における仮設トイレの課題を解決するために開発されました。特に、被災地では仮設トイレの使用が長期化することが多く、そこでの衛生状態が問題視されています。
被災地から生まれた革新
「Zone Zeroシリーズ」は、能登半島地震の影響を受けた地域で、150基以上が無償提供され、そのフィードバックを基にさらに改良が加えられました。便槽タンクの容量を450リットルに増やし、長時間の使用にも耐えられるように設計されています。加えて、トイレ内の清掃が容易になるように、独自の床パネルが使用され、排水も自動的に便槽に流れる仕組みが整えられています。
さらに「快適トイレ」の仕様を満たし、広い室内空間を提供することで、家族連れにも配慮したデザインとなっています。子供や高齢者が安全に使用できるよう、着脱式のステップも導入されました。
他の受賞トイレもご紹介
「Zone Zeroシリーズ」に加えて、インプルーブエナジー株式会社は「常設型スイッチング式防災用無臭トイレ」でも優良賞を受賞しました。このトイレは普段は水洗トイレとして利用し、災害時には内部の水タンクを活用して簡易水洗式トイレへと切り替えが可能です。これにより、平時から防災対策を意識したトイレ環境を整えられます。
未来へ向けた展望
インプルーブエナジー株式会社の代表、尾張伸行は、今回の受賞に感謝を示しつつ、今後も災害時に真正面から向き合い、本当に使えるトイレを提供するための取り組みを続けることを誓いました。特に、予測困難な自然災害やパンデミックが増えている現代において、衛生的で安全なトイレの提供は不可欠です。
私たちは、インプルーブエナジー株式会社の「Zone Zeroシリーズ」を通じて、災害関連死ゼロを目指し、さらなる技術革新に努めていくことを期待しています。無臭化と感染予防の新しい時代が到来したことを実感させてくれるこの取り組みに、今後も注目です。