AnyMind Groupが発表した新しい消費者行動調査とは
AnyMind Group株式会社は、インドのリサーチ企業InQognito Insightsと共同で、モバイルゲームにおけるユーザー行動データを基にした消費者行動調査「Beyond Panels」を発表しました。この調査は、2025年11月5・6日に米国ワシントンD.C.で開催される国際的なリサーチカンファレンス「ESOMAR Trends Horizon 2025」にてお披露目されます。
背景
伝統的な消費者調査は主にアンケートやモニターパネルを利用して、「回答された意識や記憶」に依存しています。しかし、特に東南アジアなどの新興市場では、スマートフォンが生活の中心であり、ブランドとの接触や購買のきっかけもデジタルな行動から生じます。これを背景に、AnyMind Groupは行動データを基盤とする消費者理解を目指しました。
調査概要
この調査では、同社のモバイルマーケティングプラットフォーム「POKKT」を活用し、ユーザーがゲーム内広告を視聴した際の行動をリアルタイムで観察しました。従来のパネル調査と比較し、意図の正確性、広告への関与度、反応の即時性、データのリアルタイム性、コスト効率という5つの指標を評価しました。
実施詳細
- - 実施期間: 2024年4月〜2025年8月
- - 対象地域: インド、東南アジア、GCC諸国
- - 調査方法: モバイルゲーム広告プラットフォーム「POKKT」を使い、行動データを収集。リワード広告、アプリ内通知への反応、プレイ直後のアンケートを実施。
- - 調査対象: スマートフォンユーザー(男女18歳〜45歳)
- - サンプル数: 25,000名
- - 分析項目: 広告接触チャネル、ブランド想起/検討への影響、接触頻度別のリーチ効率、時間帯別エンゲージメント傾向、インゲーム・オーディエンスと従来パネルの比較評価
調査結果の概要
調査の結果、以下のような重要な知見が得られました。
1.
ブランドとの初回接触経路: 東南アジアの回答者の62%が、ブランドとの初回接触が「ゲーム内広告」だったと回答し、YouTubeなどの動画配信プラットフォームを上回る結果となりました。
2.
配信タイミングの影響: 購買の意思決定ウィンドウ(5〜7日前)に配信された広告は、ブランド想起率・検討意向が64%向上しました。適切な配信タイミングが広告の効果を大きく左右することが分かりました。
3.
メディアの組み合わせ効果: ゲーム内広告、OTT広告、インフルエンサー動画を組み合わせた場合、4回の接触でリーチ率51%を達成し、単一媒体よりも広告効率が良いことが確認されました。
コメント
InQognito InsightsのリサーチディレクターであるSmriti Singh Bhatia氏は、従来の調査方法が「過去を映すバックミラー」であることを指摘し、本調査が「観測された行動」に基づく新しいデータの流れを創出していると述べました。また、AnyMind Groupの成長市場担当マネージングディレクターであるAditya Aima氏は、過去に依存しないリアルタイムのデータ解析が今後のマーケティングの鍵であると強調しました。
POKKTについて
「POKKT Mobile Ads」は、月間アクティブユーザーが5億人以上を誇るモバイルマーケティングプラットフォームで、リワード付きビデオ広告やアプリ内ビデオ広告などを提供しています。データ分析や機械学習機能も備えており、効果的なターゲティングを実現しています。詳しくは
こちらをご覧ください。
AnyMind Groupについて
AnyMind Groupは2016年にシンガポールで設立され、アジア市場を中心に15ヵ国で展開するテクノロジー企業です。EC、マーケティング、生産管理、物流など多様なプラットフォームを提供し、DX推進と業務効率化に貢献しています。詳しくは
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