宇宙のオーラルケア
2021-01-07 11:00:05
宇宙航空機関が認めたオーラルケア製品「オーラルピース」
宇宙オーラルケアの新たな可能性
宇宙での生活において、やはり気になるのは口腔ケアです。私たちが地上で行うように、宇宙飛行士も毎日の歯磨きが必要ですが、宇宙環境では水の使用が制限されるため、その方法が大きな課題となっていました。そんな中、飲み込んでも安全な成分で作られた歯磨き粉「オーラルピース」が注目を集めています。この製品は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)やNASAの協力を受け、国際宇宙ステーション(ISS)での搭載候補品として選定されました。
オーラルピースの誕生
「オーラルピース」の開発は、2013年に始まりました。開発のきっかけは、プロジェクトメンバーが闘病中の父親の口腔内トラブルを目の当たりにしたことです。そこから始まったのは、うがいや吐き出しが難しい方々のための新たなオーラルケアの提案。「オーラルピース」は、虫歯や歯周病菌、誤嚥性肺炎の原因菌を瞬時に殺菌しながら、飲み込める安全な成分で構成されています。特許技術である「ネオナイシン-e®」を使用することで、口腔内のトラブルを未然に防ぐことができます。
宇宙での利便性と地上での応用
この製品の最大の特長は、宇宙での利便性を考慮した設計です。水を使わずに使用でき、ケミカルフリーであるため、宇宙飛行士も安心して利用できます。また、地上生活でも、障害者や高齢者が口腔ケアに困難を感じる場面で大いに役立つ商品です。医療・介護分野での需要に応えるため、オーラルピースは多くの人々にとっての頼れるアイテムとなるでしょう。
環境への配慮と社会的意義
「オーラルピース」は、生分解性が高く、環境へも配慮しています。さらに、熊本地震以降は被災地支援としても利用され、新型コロナウイルスの影響を受けた地域に対しても無償で配布されるなど、社会貢献にも力を入れています。このように、単なる商業製品としてだけでなく、人々の生活を支える存在となっているのです。
未来への期待
今後、オーラルピースが宇宙での生活において本格的に使用されることになれば、その成果は宇宙開発のみならず、地上生活にも広く展開されていくことでしょう。私たち人間にとって、口腔ケアは生活の質を大きく左右します。「オーラルピース」の技術革新は、今後の宇宙探査においても重要な役割を果たすことでしょう。さまざまな利点を持つこの製品が、宇宙と地上の架け橋となる日が待ち遠しいです。
会社情報
- 会社名
-
株式会社トライフ
- 住所
- 神奈川県横浜市中区南仲通4丁目43番地馬車道大津ビル
- 電話番号
-
045-663-2101