万作の会『第107回野村狂言座』の開催について
2024年8月29日(木)から30日(金)にかけて、東京・中央区の二十五世観世左近記念観世能楽堂にて『第107回野村狂言座』が開催されます。この公演では、93歳の現役狂言師である野村万作さんを中心に、萬斎さんや裕基さんなど、万作一門が出演し、狂言と小舞の魅力を存分にお届けします。チケットは7月29日(月)の10:00から、カンフェティでの販売が開始されるので、気になる方はお早めにチェックしてください。
上演される狂言の見どころ
この公演では、特別なプログラムが用意されています。初めに上演されることが予定されているのは、『不見不聞(みずきかず)』という狂言で、耳の聞こえない太郎冠者と近所の座頭・菊市のコミカルなやりとりが描かれています。現在ではあまり見られなくなったこの作品を通じて、人間の悲しい性を独特の視点で描き出します。
次に、『連歌盗人(れんがぬすびと)』では、貧しさゆえに道具を盗もうとする男たちの哀歓を描いています。三者三様の演技が楽しめるこの作品では、万作さん、萬斎さん、石田幸雄さんの名演技が期待されています。
そして、ラストには『靱猿(うつぼざる)』が待っています。この作品では、裕基さんが大名役を演じ、猿曳としては中村さんと内藤さんが日替わりでパフォーマンスを披露します。観客は緊迫から愁嘆、そして和楽へと展開する劇的なストーリーを楽しむことができるでしょう。
野村万作の記録映画製作について
さらに、万作の会では、狂言師・野村万作の芸を世界に伝えるための記録映画制作も進行しています。このプロジェクトは、8月19日(月)の23:00までクラウドファンディングを実施中です。特に、万作さんが近年ライフワークとして取り組んでいる狂言『川上』にスポットライトを当てています。
この作品は、高い評価を受けており、国内外で広く上演されています。万作さんの誕生日を祝う狂言会での『川上』上演をきっかけに、詳細な映像に加え、物語の原風景である奈良県川上村や、川上地蔵が安置される金剛寺等も収録予定です。
脚本・監督には、映画「のぼうの城」の犬童一心氏が名を連ね、日本独自の文化を後世に伝えるための重要なプロジェクトとして注目を集めています。万作さんが93歳にしてなお舞台に立つ姿は、次の世代へのインスピレーションとなることでしょう。
公演情報と今後の展望
公演の詳細は以下の通りです:
- - 公演期間: 2024年8月29日(木)〜30日(金)
- - 会場: 二十五世観世左近記念観世能楽堂(東京都中央区銀座6-10-1)
- - 出演者: 解説は野村萬斎さんが務め、小舞として飯田豪さんと野村太一郎さんが参加。狂言では岡聡史さんや深田博治さん、石田幸雄さんなどが登壇し、豪華なラインアップです。
- - チケット料金は各席種ごとに異なり、最も高いS席は7,000円となっており、全席指定となります。
狂言という深い日本の伝統文化を体感できるこの機会をお見逃しなく。チケット入手も簡単ですので、ぜひカンフェティからチェックして、万作の芸を生でご覧ください。