ミスミが韓国で新たにDX購買サービスD-JITを展開開始

ミスミが韓国にD-JITサービスを導入

株式会社ミスミグループ本社が、2024年12月9日より、韓国市場に向けた生産間接材購買サービス「D-JIT（ディージット）」を開始することを発表しました。この新サービスは、ワンクリックで大量の生産間接材を発注できるもので、すでに世界中で5万社以上がこのサービスを利用しています。

D-JITの特徴と背景

D-JITの導入は、韓国の製造業が抱えるさまざまな課題を解決するためのものです。特に、韓国は自動車や半導体などのエレクトロニクス産業に強みを持つ一方で、労働生産性の低さが問題視されています。OECDのデータによると、韓国は38か国中33位という厳しい現状が浮き彫りになっています。これに対処するため、D-JITは迅速な意志決定や納期短縮を実現するサービスとして期待されています。

あるディスプレイ装置設計製造のA社は、「D-JITを利用することで、必要な部品を短納期で確保できるためとても助かる」と評価しています。また、半導体装置製造のB社は、急遽必要になった部品の大量発注にD-JITが大きく貢献した例を挙げ、「希望納期内に部品を受け取ることができ、納期遅れのリスクも最小限に抑えられる」とコメントしています。

D-JITによる日本市場への影響

D-JITが韓国で開始されることで、日本市場にもポジティブな影響が期待されています。韓国のサプライヤー在庫や生産能力がネットワークでつながることにより、日本市場でも在庫数や納期がリアルタイムで反映され、より高い数量対応力を実現します。これにより、企業の購買担当者は、もっと効率的に業務を進められるようになるでしょう。

D-JITの仕組み

D-JITは、IA産業に特化した購買プロセスのデジタル化を進める新たなサービスです。独自開発のシステムにより、400社以上の国内外サプライヤーの在庫や生産能力を一元的に把握し、希望数量に基づいた価格と納期を瞬時に提示することができます。このため、大量注文もECサイト上でスムーズに対応でき、従来の購買業務の煩雑さを軽減します。

また、D-JITのサービス開始から半年が経ち、利用社数は5万社を超え、連携するサプライヤーも増加し続けています。これにより、業界全体の生産性向上が期待されています。