企業と農家の新しい関係を築く「Farmable」
持続可能な農業の未来へ
京都を拠点にする株式会社坂ノ途中と、山梨県の株式会社ファーマンは、企業と農業の新たな関係を築くためのサービス「Farmable」を始めました。このサービスは双日株式会社の協力を得て、山梨県北杜市で展開されます。「Farmable」は、企業が自社のニーズに応じたオーダーメイドファームを持つことを可能にする画期的な取り組みです。
企業の農業参入を支援
農業への参入は、多くの企業にとってハードルが高く、土地の取得や設備投資、専門的な知識が求められます。しかし、Farmableは少ない初期投資で企業が農業を始められるよう支援します。ファーマンのプロ農家が管理を担当し、企業は自社の目的に合わせた農場を運営することができます。
例えば、社員食堂で発生するフードロスを活用して堆肥を作り、それを用いて自社製品に使う農作物を栽培することで、資源を循環させる仕組みが実現可能です。また、消費者に収穫体験を提供し、農産物のブランディングへつなげる方法も考えられます。このように、Farmableは企業の幅広いニーズに柔軟に対応します。
有機農業を支える枠組み
現在、国内の耕地面積に占める有機農業の割合はわずか0.7%であり、有機農業に関する知見を持つ生産者も限られています。しかしFarmableでは、20年以上の実績を持つファーマンが農場を管理するため、企業は安心して農業に取り組むことができます。
さらに、Farmableでは、企業と農家が協力して新しいモデルを作ることを目指しています。これは、農業が日々の生産量に左右されない持続可能な形態へと進化することを意味します。このアプローチは、新規就農者にとっても新たな選択肢を提供し、農業の持続可能な発展を支援します。
環境に配慮したサステナビリティ
PRO(プロフェッショナル)と企業が結びつくことで、CS(顧客満足)やCSV(共通価値の創造)というコンセプトを通じて、環境負荷の低い農業が実現可能となります。企業がこのような取り組みに参加することで、CSR(企業の社会的責任)やステークホルダーへの配慮が向上し、持続可能な社会の実現に近づきます。
更に、この取り組みは、さまざまな社会問題の改善に寄与する可能性を秘めています。農業の新たなモデルを確立することで、高齢化が進む農業の担い手確保や耕作放棄地の解消にも寄与します。
未来へ向けた一歩
Farmableは、企業と農家が共存し、持続可能な農業を実現するための相互に利益をもたらすサービスです。この新しい農業の形を通じて、坂ノ途中は環境負荷の低い農業の普及をさらに推進し、次世代に繋がる持続可能なモデルの構築を目指します。