図書館員が選んだ、とびきり怖いおすすめ本
日本出版販売株式会社が主催する「こわいほん大賞2025」が発表され、全国の図書館関係者が選ぶ恐怖の本が明らかになりました。この賞は、図書館員による投票によって、最も「こわい」と感じる作品が選出されるもので、2回目の開催を迎えました。今回は72作品がノミネートされ、4つの異なる「こわい」種類から大賞が選ばれました。
大賞受賞作品の紹介
1. ぞわぞわ部門大賞
『人間椅子』江戸川乱歩(著)、ホノジロトヲジ(絵)
この古典的な作品は、ホノジロトヲジの美しいイラストと共に、読者を惹きつけます。立東舎の編集者が、初めての読者でも楽しめるよう、イラストとの組み合わせを推奨しています。図書館員の投票でも多くの支持を集め、感情を揺さぶる「ぞわぞわ」を体験したというコメントが寄せられています。
2. ひやひや部門大賞
『注文の多い料理店』宮沢賢治(原作)、スズキコージ(絵)
三起商行から刊行されているこの絵本は、文と絵が絶妙に組み合わさり、30年以上前から愛され続けています。投票者からは、子供の頃の記憶と共に「クセになる怖さ」と称賛されており、今でも新たな読者に受け入れられています。
3. びくっ部門大賞
『こっちをみてる。』となりそうしち(作)、伊藤潤二(絵)
絵本の中でも特に恐怖感が強いこの作品は、伊藤潤二の独特な画風が際立ち、子供向けであっても妥協のないクオリティを誇っています。図書館関係者からは「間違いなく一番怖い」という評価が上がり、その影響力の強さを物語っています。
4. どろどろ部門大賞
『二人一組になってください』木爾チレン(著)
この作品は、著者が自身の心の奥に潜む「こわさ」を表現したデスゲームの物語です。図書館員たちは、「子供たちからのリクエストが多く、SNSを通じて入れたい作品に含まれている」と語っており、人気の高さが伺えます。
投票の背景と反響
この「こわいほん大賞」は、初回が成功したことで、多くの図書館員から「このような企画を続けてほしい」との声が上がりました。司書たちは、生徒におすすめする本を選ぶ際の参考にするため、多くの関心を寄せています。これにより、今後のノミネート作品もさらなる注目を集め、次回の投票に期待が高まります。
日販図書館選書センターの役割
日販図書館選書センターは、図書館に必要な蔵書を豊富に揃え、実際に手に取って選ぶことができる場を提供しています。専門知識を持ったコンシェルジュが常駐し、図書館員一人ひとりに合わせた選書サポートも行っています。日々新たな試みを続け、図書館の充実に向けた取り組みが期待されています。
まとめ
「こわいほん大賞2025」は、図書館員による選書の粋を集めた賞であり、今後も多くの人々に幸せな恐怖体験を提供することでしょう。読者の皆さんも、一度手に取ってみてはいかがでしょうか。あなたが選ぶ「こわい」と感じる本にも、思わぬ発見が待っているかもしれません。