被災高齢者への支援が評価される
医療法人社団オレンジが、2025年にシンガポールで開催される第13回アジア太平洋高齢者ケアイノベーションアワードにて、優秀賞を受賞しました。この受賞は、「被災高齢者支援と非被災地の空き家活用の掛け合わせ」という斬新な取り組みに対しての評価です。
受賞の背景
オレンジが取り組んだのは、能登半島地震という大災害の中で、高齢者が直面する問題を真剣に考えた結果生まれた「Ageing in Living(暮らしを続けながら年を重ねる)」というコンセプトです。震災時に既存の避難プランが機能しなかったことを受け、オレンジは新たな支援手法を模索。
新たなアプローチでは、被災者に一時的に住み慣れた場所を離れ、新たな生活環境で生活することを提案しました。これにより、物理的な安全を確保するととともに、心のケアもおこないます。
アジア太平洋高齢者ケアイノベーションアワードとは
このアワードは、シンガポールのAgeing Asia社が主催し、高齢者ケアにおける革新的な取り組みを評価する国際的な場で設立されました。
毎年多くの応募があり、高齢者ケア界の「オスカー賞」とも言われています。オレンジはSenior Livingカテゴリーにおいて、日本企業として唯一のファイナリストとして選ばれ、国際的な舞台での発信の機会を得ることができました。
地域貢献と持続可能な支援
オレンジは、医療、住居、地域社会との連携を通じて、災害支援の新たなモデルを構築してきました。具体的には、福井県勝山市においてシェアハウス「輪っか」を設立し、被災者が希望する生活様式を維持できる環境を提供しようとしました。
高齢社会において加速する人口減少や自然災害の影響を考え、地域再生を視野に入れた支援を継続することが求められています。
笑顔で支える医療法人社団オレンジ
医療法人社団オレンジは、福井県福井市に拠点を持ち、在宅医療を中心に活動しています。「人の暮らしをBe happy!に」をテーマに、地域の医療と福祉の充実に努めています。
設立から10年以上、オレンジは在宅医療クリニックを4つ運営し、さらに高齢者福祉や地域のヘルスケア向上に取り組んでいます。
代表理事の想い
代表理事の紅谷浩之氏は、今回の受賞について「多くの方々に関与していただいたからこそ成し遂げられた結果です。今後も、被災された方々やその地域を支える人々の力を信じ、より良い未来のために一緒に歩んでいきたい」とコメントしています。
このように、オレンジの取り組みは被災者のメンタル、フィジカルの両面に配慮したものであり、今後の高齢者支援の新たなモデルとなることでしょう。
最後に
今後もオレンジは、地域での医療の枠を超えた取り組みを通じて、高齢者とその家族が安心して暮らせる社会を実現することを目指していきます。なお、他の受賞団体や取り組みも注目されており、この分野のさらなる発展が期待されています。