ヤヨイ化学工業の農業挑戦
2024-03-29 10:10:01

老舗接着剤メーカーが農業分野へ参入!ヤヨイ化学工業の挑戦「YAYOI NŌKŌ PROJECT」第2期始動

老舗接着剤メーカーの挑戦:ヤヨイ化学工業の農業プロジェクト



創業90年を超える歴史を持つインテリア用接着剤メーカー、ヤヨイ化学工業株式会社(富山県高岡市)が、農業分野に新たな挑戦を挑んでいる。その名も「YAYOI NŌKŌ PROJECT」。持続可能な農業を推進するこのプロジェクトは、大きく3つの柱から成り立っている。

1. ファーム事業:高品質な果物・野菜生産

「食料問題」と「食の安全」という喫緊の社会課題への貢献を目指し、同社は完全閉鎖型の環境制御による水耕栽培に力を入れている。長年培ってきた工業製品における高品質管理技術を農業に応用することで、高付加価値な果物・野菜の生産を目指す。第1期では4品種のメロン栽培に挑み、成功と失敗を経験。その知見を活かし、第2期では「栄養の集中」をテーマに、糖度と香りの向上に注力している。特に、第1期で成果が不十分だった品種において、高品質なメロン生産を目指し、栽培方法の最適化に力を入れている。

2. エリア再生事業:地域資源の活性化

水耕栽培技術を地域活性化にも活用する点が、このプロジェクトの大きな特徴だ。耕作放棄地や公共施設などの既存資産を新たな視点で再生することで、地域社会に貢献することを目指している。高岡市産業振興部農業水産課と連携し、地元農業従事者からの生の声を収集。現場のニーズを事業に反映させることで、地域全体の活性化につなげようとしている。

3. 雇用促進事業:持続可能な雇用創出

ファーム事業とエリア再生事業を通じて、持続可能な雇用を創出することも、このプロジェクトの重要な目標だ。地域社会への貢献と経済活性化を両立させる取り組みは、今後の地方創生において大きなモデルケースとなる可能性を秘めている。

第2期メロン栽培:栄養の集中に焦点を当てた挑戦

現在進行中の第2期メロン栽培では、第1期の経験を踏まえ、栄養の集中に特化した栽培方法が採用されている。具体的には、植物の仕立て方、着果数の調整、養液成分のバランス維持など、細部にわたる制御技術が用いられている。その目的は、より汎用性の高い水耕栽培技術の確立だ。異なる品種でも高品質なメロンを生産できる技術を確立することで、農業分野における同社の技術力の高さを示すことになるだろう。

今後の展望:農業分野における新たな可能性

ヤヨイ化学工業の「YAYOI NŌKŌ PROJECT」は、単なる農業事業にとどまらない。老舗メーカーが培ってきた技術と、地域社会への貢献という強い意志が融合した、革新的な取り組みと言えるだろう。このプロジェクトの成功は、農業分野における新たな可能性を切り開くだけでなく、地方創生においても大きな意味を持つだろう。今後の展開から目が離せない。

会社情報

会社名
ヤヨイ化学工業株式会社
住所
富山県高岡市下麻生4649
電話番号
0766-36-2800

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