雨の日のイヤホン使用、事故リスクに関する実態調査の結果

梅雨時期に増えるイヤホン使用の危険性

最近、NTTソノリティ株式会社が実施した調査によると、梅雨の期間中に通勤・通学時に傘とイヤホンを同時に使用することで、事故のリスクが高まることが明らかになりました。この調査は、全国の500人を対象に行われ、実態を詳しく分析しています。

調査結果の概要

調査の結果、55.8%の人が雨の日にイヤホンをつけたまま外出したことがあると回答。特に10代ではその割合が81.5%、20代でも69.3%に達し、若年層の使用が目立ちました。さらに、34.2%の回答者が「周囲の音が聞こえにくい」と感じた経験があり、これは特に10代の53.7%が感じていることが分かりました。こうした聴覚情報の遮断は、通行人の呼びかけや周囲のアナウンスを聞き逃す原因となるため、非常に危険です。

また、41%が「周囲の音に気づかずヒヤリ」とした経験があると回答し、10代では60%がそのリスクを感じていることがわかりました。具体的には、自転車のベル音や駅内のアナウンス、通行人からの呼びかけなど、重要な音を逃すことが多いです。このように、聴覚の遮断がもたらす危険性が明らかになっています。

「傘＋イヤホン」の認識不足

興味深いことに、応答者の4割以上が傘とイヤホンを同時に使用することの危険性を認識していないという結果も得られました。視覚と聴覚の両方が妨げられる状態である「ダブルの死角」について無自覚なことが多く、安全面への対策が求められます。

一方で、オープンイヤー型イヤホンの使用経験者の69.2%は、「安全性が高まった」と実感しており、具体的には駅やバスのアナウンスを逃さず、交通の危険を察知できたとの声も多く寄せられました。この結果は、オープンイヤー型デバイスの必要性を示しています。

見直しの必要性

調査の最後に、「雨の日のイヤホン利用について見直したいと思いますか？」という問いに対し、66.5%が「そう思う」と回答しました。これは、利用者が安全面に対して一定の意識を持っていることを示しています。特に、周囲の音を聞き取ることができるオープンイヤー型の製品「耳スピ」などは、これらの課題を解決する有効な選択肢として注目されています。