GIGAスクール端末のリサイクル革新と環境問題への挑戦

千葉県茂原市に本社を置く日東ホルカム株式会社は、文部科学省のGIGAスクール構想に基づき全国の小中学校に配布されたタブレット端末のリサイクルに関する新たな取り組みを始めました。この取り組みは、特に2025年度以降に大量のタブレット端末が耐用年数を迎え、廃棄することが予想される中での重要な課題解決を目指しています。

タブレット分解装置の発表と視察会の開催

日東ホルカムは、「タブレット分解装置（型式：TBN-1014HK-H3）」を用い、タブレット端末の適切な処理を進めるべく、視察会を2025年4月10日から開催することを発表しました。この装置により、小型家電リサイクルの中でも特に難しいデータの消去や資源の回収に関する課題が解決されると期待されています。

リサイクルの必要性と課題

これまでに配布された約950万台のタブレット端末には、個人情報が含まれるeMMC（データ残存部）やリチウムイオン電池が搭載されています。これらを適切に処理しない場合、個人情報が漏洩するリスクや、環境への影響が懸念されます。特に故障した端末や、データ消去ソフトが適用できない場合には、情報が第三者に渡る危険性が残ります。

安全で迅速なデータ処理

日東ホルカムのタブレット分解装置は、タブレット端末を30秒から2分の間で分解し、ストレージを物理的に破壊することができます。これにより、データの復元が不可能となり、情報漏洩のリスクを大幅に減少させることができるのです。また、操作も簡単で、専門知識がない従業員でも扱うことができるため、企業や教育機関にとっても導入しやすいシステムです。

環境への配慮と信頼性の確保

物理破壊の際には、破壊の様子を確認できることが大きな利点です。日東ホルカムでは、破壊作業の動画撮影や、公式の破壊証明書を発行することで、透明性と信頼性を確保しています。また、破壊後の部材をリサイクルし、地球環境への負担を減らすことに貢献しています。

日東ホルカムの貢献とふるさと納税への取り組み

さらに、日東ホルカムは地域経済の活性化にも寄与します。2025年度からは、タブレット分解装置の導入支援やリサイクル活動への寄付を、茂原市ふるさと納税の返礼品として提供することを計画しています。集まった寄付金は、地元の環境教育プログラムやリサイクル活動に活用され、持続可能な地域社会の構築に寄与します。

代表取締役の唐鎌益男氏は、「GIGAスクールの次の段階では、端末の更新と同時に適切な廃棄処理が求められます。私たちの装置は、データセキュリティと資源循環を同時に実現する解決策です」と語っています。日東ホルカムは、視察会を通じてこの可能性を広め、地域社会への貢献を深めていく方針です。

まとめ

日東ホルカムの取り組みは、GIGAスクール端末のリサイクルという課題にかかる様々な側面を効果的に解決していくものであり、今後の展望が期待されます。彼らの視察会を通じて、新たなリサイクルのモデルがどのように形成されていくのか、注目していきたいところです。参加を希望する場合は、公式サイトでの事前予約が必要です。

問い合わせ先：日東ホルカム株式会社広報担当電話：0475-20-1280 メール：[email protected] ウェブサイト：日東ホルカム株式会社