アルバイト・パートの平均時給、過去最高記録
株式会社リクルートのジョブズリサーチセンターが発表した2024年11月度の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」によると、三大都市圏全体の平均時給が1,221円に達し、前年同月と比べて43円の上昇となりました。これは前年同月比で3.7%の増加を示しており、最低賃金の改定が行われた10月をも上回る結果です。特に「販売・サービス系」、「フード系」、「製造・物流・清掃系」、「事務系」、「専門職系」の各職種においては、すべて過去最高額を更新したことが報告されています。
年末商戦を背景にした求人需要
例年、11月は年末年始の商戦に向けてアルバイト・パートの求人が活発になる時期です。今年も例外ではなく、特に「販売・サービス系」では、商業施設のスタッフや警備、未経験者向けの高時給求人が多く見られました。また、「専門職系」でも、塾講師や保育士の求人では時給の上昇が確認されました。これにより、アルバイト市場における競争が一段と激化していることが伺えます。
「年収の壁」の影響
最近の働き方において「年収の壁」というテーマが注目されています。多くの人々が制度についての理解不足から、働き方を控えがちになっている現状があります。企業は新規採用だけでなく、既存のスタッフに対してもそのキャリアパスを考慮した対話が求められています。具体的には、定期的な面談を設け、スタッフがどのような働き方やキャリアを望んでいるのかを一緒に考えることが重要です。
各都市圏の平均時給の詳細
各三大都市圏における具体的な平均時給は以下の通りです。
- - 首都圏:1,257円(前年同月比:+41円、前月比:+11円)
- 職種別では「専門職系」が69円の増加(5.1%増)
- - 東海:1,151円(前年同月比:+50円、前月比:+6円)
- 「フード系」で57円の増加(5.3%増)
- - 関西:1,189円(前年同月比:+48円、前月比:+9円)
- 「販売・サービス系」が56円の増加(5.0%増)
これらの数字は、求人が増える時期に合わせて、各業界での需要に応じた変動を反映しています。
調査の概要
今回の調査は『TOWNWORK』と『fromA navi』に掲載された求人情報を基に行われました。調査対象は36万3,113件の有効回答から構成されています。
採用市場での時給の変化は、労働者にとって非常に重要な情報です。求人が多様化する中で、スタッフのニーズに応じた柔軟な対応が求められ、企業の採用戦略が今後の競争を左右するでしょう。
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