引越し予定者の省エネ意識が高まる中での調査結果
株式会社LIFULL(ライフル)が運営する不動産情報サービス「LIFULL HOME'S」は、引越しを検討している1,000人を対象に「物件の省エネ性能に関する意識調査」を実施しました。この調査の背後には、2025年4月から新築住宅に対して法定される省エネ基準があることが挙げられます。この基準に適合しない住宅は、建築確認が得られないため、多くの人々が省エネ性能を重視するようになっているのです。
調査の背景
2050年までのカーボンニュートラル達成に向けて、政府は住宅の省エネ性能を重視しています。2024年4月には新築住宅向けに「省エネ性能ラベル」の表示が義務化され、11月には既存住宅にも「省エネ部位ラベル」が導入される予定です。このような環境の中で、LIFULL HOME'Sは引越しを考えている人々がどの程度省エネ性能を意識しているかを調査しました。
調査結果の概要
調査によると、引越しを検討している70.2%の人が省エネ性能を「意識している」と回答しました。特に注目すべきは新築物件を検討している人々の意識の高さです。新築マンションでは37.0%、新築戸建てでは47.5%が「とても意識する」と答えています。このことは、購入物件を対象とした省エネ性能への関心が非常に強いことを示唆しています。
賃貸物件における引越し予定者も、74.7%が「電気・光熱費を安くしたい」と回答。近年急増している物価上昇や不安定な経済情勢により、支出を抑えたいと考えていることが背景にあるようです。
意識しない理由と潜在的なニーズ
一方で、省エネ性能を「意識しない」という回答もあり、特に賃貸物件で「気にしたことがない」とする理由が約45.5%を占めました。賃貸は初めて住む人が多いため、実際にどういった性能が求められるかを知らない場合が考えられます。これに対し、物件情報に関わるラベルの導入によって、住まい選びにおいてより意識を促すことができるかもしれません。
ラベルの認知と利用の可能性
調査では、約70%の人々が新設される省エネ性能ラベルおよび省エネ部位ラベルを「住み替えの検討情報として活用できる」と回答。これは、今後の住まい選びにおいて省エネ性能の可視化が非常に重要であることを示しています。
LIFULL HOME'Sの取り組み
加藤哲哉氏(CSO)は、今後も消費者が簡単に省エネ性能を理解できるよう、情報提供に力を入れることを強調しました。特に、物件の詳細ページにおける省エネ性能ラベルの掲載を推進し、エネルギー消費や断熱性能に関する情報をわかりやすく提供していく考えです。
まとめ
LIFULL HOME'Sの調査結果は、引越しを考えている多くの人が省エネ性能を重要視していることを示しています。これにより、今後の住宅市場でも省エネ性能が住まい選びに大きな影響を与えることが予測されます。増加する省エネ意識の中で、LIFULL HOME'Sは今後も有用な情報を提供し、多くの人の生活に貢献していくことを目指しています。