岡山大学が国際原子力機関のワークショップを開催しBNCTの未来を探る

岡山大学で開催された国際原子力機関のBNCTワークショップ

2025年11月18日と19日、岡山大学の鹿田キャンパスにあるJunko Fukutake Hall（Jホール）で、国際原子力機関（IAEA）との協働による「Training workshop on advances in boron neutron capture therapy」が行われました。このワークショップは、ホウ素中性子捕捉療法（BNCT）の国際的な理解を深めることを目的にしており、岡山大学がIAEAの協働センターとしてその役割を担っています。

開会のあいさつ

開会式では、岡山大学の学長である那須保友氏からの挨拶があり、その後、IAEA物理課のRIDIKAS Danasセクションヘッドからのメッセージが伝えられました。初日のプログラムでは、BNCTに関する最新の研究成果や技術革新についてのプレゼンテーションが行われました。

多様な分野での知識共有

このワークショップには、物理学、化学、生物学、医学など、様々な専門分野から集まった21名の研究者が参加しました。参加者は、BNCTの基礎知識から臨床応用、さらには今後の展望について意見を交わし、積極的なディスカッションを行いましました。

特に、加速器型中性子源やホウ素薬剤の開発状況、そしてBNCTの臨床における進捗状況についての発表が注目されました。これにより、BNCTの国際標準化に向けた取り組みの重要性を再認識することができました。

意見交換の重要性

ワークショップの中では、参加者同士での意見交換が非常に活発に行われました。研究者たちは、自身の研究の進展や課題を共有し、相互に刺激を与え合う場となっています。このようなネットワーキングは、BNCT研究の未来を切り開くために不可欠な要素です。

今後の展望

岡山大学は、このワークショップを通じて、BNCT分野における国際的な人材育成と知識共有を推進していく意向を示しています。今後もIAEA協働センターとしての役割を果たしながら、世界のBNCT研究開発に貢献していくことを目指しています。

このような取り組みを通じて、岡山大学は地域中核・特色ある研究大学としての地位を強化し、さらなる研究・教育の発展を図っています。未来のがん治療法として期待されるBNCTの進展に注目が集まります。