VB6からVB.NETへの移行が求められる現在、レガシーシステムの対策は?
株式会社エフ・ディー・シー(東京都千代田区)が、VB6(Visual Basic 6.0)からVB.NETへの移行に関するコラムを公開した。最近、レガシーシステムを使用している企業からの相談が増えている背景には、デジタル人材の不足やリモートワークの普及による業務のDX化がある。
レガシーシステムを使い続けるリスク
VB6で構築されたシステムを継続的に使用することには多くのリスクが存在する。まず、Microsoftによるサポートが既に終了しているため、メンテナンスや機能の追加が大変困難になっている。また、開発者が減少しているため、システムを維持するための保守も高コストにつながる。
開発環境の危険性
VB6はその開発環境において、既に多くのサポートが終了している。特に、WindowsXPのサポートも終了し、システムの改修や障害対応が難しくなっている。このことは、セキュリティリスクやコストのリスクを生むだけでなく、新しい技術に対応できないという問題も抱えている。これに加え、サードパーティ製の開発ツールもサポートが終了しており、開発環境そのものが脆弱になっている。
実行環境の問題
実行環境においても、Microsoftが提供しているWindows7〜10におけるランタイムのサポートが無期限とは限らないため、今後予期しない問題が発生する可能性がある。さらに、セキュリティパッチが適用されることでアプリケーションが正常に動作しなくなる事例も増えてきており、これらのリスクは無視できない。
VB6からVB.NETへの移行プロセス
VB6からVB.NETへの移行は一筋縄ではいかない。言語仕様が大きく異なるため、要件定義や設計、開発、テスト、導入準備といった多岐にわたる工程を要することが一般的だ。特に簡単にWeb化を進めてしまうと、ユーザーにとって使いやすかったインターフェースが失われてしまうリスクもある。
移行に必要な工数
移行の流れは、ケースによって異なるが、VB.NETへの新規構築には約12の工数が必要であり、VB6からのコンバージョンには7の工数が求められる。このため、移行作業を行う際には十分な計画とリソースの確保が不可欠である。
最適な選択肢は
レガシーシステムの移行を検討している企業にとって、VB6のサポートが既に終了しているため、新たな選択肢としてVB.NETへの移行が推奨される。エフ・ディー・シーでは、VB.NETへの変換を短期間・低コストで提供しており、気軽に相談できる体制を整えている。
『VBリメイク工房』のご紹介
同社が提供する『VBリメイク工房』は、VB6で構築されたアプリケーションをVB.NETに移行するサービスで、操作性を保持しながら短期間で実施できる。自動コンバートツールと手動作業を組み合わせて、現行システムの特性を活かした移行を実現している。詳細は公式サイトで確認できる。
まとめ
VB6からVB.NETへ移行することが求められている現在、適切なプランニングと実施が企業の安定した運営に不可欠である。システムの未来を見据え、早めの対策を講じることが重要である。