大阪ガスと三井住友信託銀行、再生可能エネルギーファンドを設立
近年、地球温暖化対策や持続可能な社会の実現が求められている中、大阪ガス株式会社と三井住友信託銀行株式会社が共同で国内年金基金向けの再生可能エネルギーファンドを新たに設立しました。これにより、国内年金基金の安定した収益確保ニーズに応えるだけでなく、再生可能エネルギーの普及を促進することを目的としています。
再生可能エネルギーファンドの設計
本ファンドは、三井住友信託銀行がこれまでに培った再生可能エネルギーに関する豊富な知見を基に、初めて国内年金基金専用のファンドとして設計されています。このファンドの特徴は、再生可能エネルギー電源に投資を行い、運用期間終了後には大阪ガスがその電源を取得します。これにより、期間を短縮し、年金基金の投資ニーズに応じた柔軟な商品設計が可能になっています。
具体的な投資対象としては、FIT・FIP認定の太陽光発電所を中心に、非FIT・非FIPの太陽光発電所や蓄電所の活用が計画されています。これらの再エネ電源を統合して適切に運営管理し、安定的に再エネ電気を供給することに貢献することが期待されているのです。
大阪ガスと三井住友信託銀行の役割
ファンドの運営にあたっては、大阪ガスが投資対象の選定や運営に関する専門知識を提供し、三井住友信託銀行はファンド自体の運営に関する知見を供与します。また、大阪ガスはファンド投資期間中に生成された再エネ電気を需要家に供給することも視野に入れています。こうした役割分担によって、再生可能エネルギーのさらなる活用が進むことでしょう。
2050年のカーボンニュートラルを目指して
Daigasグループでは、2050年までにカーボンニュートラルの実現を目指し、2030年度までに想定される500万kWの再生可能エネルギー源の導入を目標に掲げています。現段階では、すでに約315万kWの普及に成功しています。本ファンドは、大阪ガスが推進する再エネファンドの2件目となります。今後、2023年12月には上場インフラファンドの組成も予定されています。
三井住友信託銀行の目指す社会
三井住友信託銀行は、「託された未来をひらく」というパーパスを掲げています。資金・資産の好循環を実現し、グリーンな社会に向けた取り組みを推進しています。再エネ領域においても、必要な資金と投資ニーズを結びつけ、持続的な成長を支える仕組みを整備しています。
両社は今後も再生可能エネルギーの分野で新たな投資機会を共に探求し、低炭素社会の実現に向けて積極的な取り組みを続けていく所存です。このファンドが持つポテンシャルは、日本経済全体にも良い影響を与えることでしょう。
今後の取り組みを通じて、持続可能な社会の実現に向けた道筋がますます明確になっていきそうです。