ENEOSと鈴与商事が挑む国産SAFの普及
ENEOS株式会社と鈴与商事株式会社は、フジドリームエアラインズ(FDA)との協力のもと、国産SAF(持続可能な航空燃料)の普及に向けた新たなステップを踏み出しました。これは、国土交通省が推進する「令和7年度地産地消によるSAF導入支援実証事業」の一環として行われるものです。今回の取り組みでは、富士山静岡空港において国産SAFに代わるSAF環境価値の提供を実施します。
背景と目的
近年、EUを中心に航空業界の脱炭素化が進んでいます。特に2025年からは航空燃料の2%をSAFに切り替える義務化が行われ、2030年にはその割合が6%に引き上げられる見込みです。しかし、供給拠点から離れた空港にSAFを効率的に届けることは、今もなお大きな課題となっています。この問題を克服するために、EUではSAF環境価値を活用するフレキシビリティ制度が導入されています。日本でも同様の取り組みが求められており、国産SAFの普及が急務です。
具体的な取り組み
この実証事業では、ENEOSが成田国際空港に供給したSAFの環境価値を、富士山静岡空港において鈴与商事がFDAに供給するジェット燃料に割り当てることで、SAF供給を実現します。これにより、供給地点から遠く離れた空港でもSAFを利用しやすくなり、航空業界全体の脱炭素化に貢献するモデルを構築します。
今後の展望
ENEOS、鈴与商事、FDAは、この取り組みを通じて柔軟なSAF供給体制の検証を行い、その結果をもとに課題を抽出・分析していきます。また、トレーサビリティや透明性、信頼性の確保、ダブルカウント防止のためのレジストリ設計も重要なテーマとなっています。
国土交通省は、全国各地の空港でのSAF導入を促進するため、より柔軟な供給方法を求めています。ENEOSは、この実証事業を通じて日本国内におけるSAF市場の活性化と、カーボンニュートラルな社会の実現に向けた取り組みを支援する方針を示しています。
各社の取り組み
ENEOS
ENEOSは、エネルギーと素材の安定供給だけでなく、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みを展開しています。SAF製造の計画を進めるとともに、国内でのSAF普及を加速させるためのサプライチェーン構築を目指しています。
フジドリームエアラインズ (FDA)
地方航空運営を通じて地域と地域をつなぐ役割を果たすFDAは、全国15都市に就航する地域密着型の航空会社です。安全かつ快適な空の旅を提供することで、地域の経済発展に寄与しています。
鈴与商事
鈴与商事は、石油やガス、電気といったエネルギー供給だけでなく、太陽光発電や省エネ製品を通じて脱炭素社会の実現を目指しています。また、様々な商材やサービスを提供し、顧客のニーズに応えています。
このように、ENEOSと鈴与商事の取り組みは国土交通省の支援のもと、国産SAFの普及と航空業界の脱炭素化に向けて進展しています。日本の航空業界が持続可能な未来へと前進するための大きな一歩となるでしょう。