全国初!泉大津市と旭川市が「オーガニックビレッジ宣言」を発表 - 食の安全と地域活性化を両立する新たな取り組み
大阪府泉大津市と北海道旭川市は、令和6年7月11日に、全国初の「オーガニックビレッジ宣言」を行いました。この宣言は、みどりの食料システム戦略に基づき、生産地と消費地の連携による有機農業の推進を目指し、両市の共通課題解決と持続可能な農業の構築を目指したものです。
泉大津市は、市民の健康増進、食糧危機への備え、国内農業の持続的発展を目的とし、令和5年3月に「安全・安心な食糧の安定的確保に関する構想」を策定しました。そして、旭川市と農業連携協定を締結し、学校給食での旭川市産米の活用をスタートさせました。
一方、旭川市は、地域ぐるみで有機農業を推進し、環境に配慮しながら旭川ブランドの確立と安定的な生産を目指しています。また、農業従事者の減少や遊休農地の解消、農家の収入向上といった農業課題の解決にも取り組んでいます。
今回の宣言では、生産地と消費地が直接「顔の見える関係性」を構築することで、双方の地域課題解決を図り、人や環境に配慮した有機農業を推進することで、日本の農業をより持続可能なものにしていくことを目指しています。
オーガニックビレッジ宣言の実施内容
今回の宣言では、具体的な取り組みとして、以下の3点が挙げられています。
1.
グリーンツーリズム事業:泉大津市の子供たちが旭川市へ農業体験に行き、食や有機農業について学ぶ機会を提供します。
2.
旭川市産有機農作物のPR:泉大津市内の大規模イベントで、旭川市産有機農作物をPRし、消費拡大を図ります。
3.
旭川市内における有機農業の拡大:旭川市における有機農業の拡大を支援し、有機農業従事者の増加を促進します。
関係者のコメント
旭川市 今津寛介市長
今回の宣言は、旭川市の有機農産物の販路が、泉大津市を中心とした関西圏域へ広がることを期待しています。本市としても、環境に配慮した農業の拡大や、慣行栽培より高付加価値となる有機農業への転換に対して支援しています。これを機に、有機農業に取組む農業者が増え、旭川の農業の力を更に高め、生産者の所得向上に繋げていきたいと考えています。
今後もさらなる食の交流、BCPなどの両市の連携、グリーンツーリズムなどを通じた市民同士の交流も進めていきたいと考えています。
泉大津市 南出賢一市長
都市部が安定した販路として農山村地域に働きかけ、双方の課題を解決できる共存共生の関係性を構築することが非常に重要であると考えています。
今回の宣言をきっかけに、旭川市と密な連携を図り、子どもたちにより安全で美味しい給食を届けるとともに「生産地×消費地」を繋ぐオーガニックブリッジを実現し、本取組みが農業連携のモデルケースとして全国各地へ広がることで、日本の持続可能な農業に貢献していきたいと考えています。
今後の展開
今回の宣言を機に、泉大津市と旭川市は、有機農業の推進に向けて、更なる連携強化を図っていく予定です。両市の取り組みが、日本の農業の未来を明るく照らしてくれることに期待しましょう。