ヘッジホッグ・メドテックが医工連携事業に採択
株式会社ヘッジホッグ・メドテックが、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が公募した令和6年度「医工連携イノベーション推進事業」において採択されました。このプロジェクトの中心となるのは、「片頭痛を対象とした患者・医師向けアプリの開発」です。この事業には、東邦大学や日本頭痛学会の協力が得られ、研究が進められます。
片頭痛の現状と課題
片頭痛は、多くの日本人に影響を与える疾患であり、月に1回以上の頭痛を訴える人が約7,660万人、その中で約1,050万人が片頭痛に悩んでいるとされています。しかし、日本には片頭痛の専門医が1,000人程度しかおらず、十分な医療を受けられないという課題があります。慢性頭痛の診療ガイドラインでは、認知行動療法の効果が示されていますが、一般的には時間やコストが負担となり、現実的にはあまり浸透していません。
アプリによる新たな治療法
そのような状況を受け、ヘッジホッグ・メドテックは新しい治療法としてアプリを活用した治療の実現を目指しています。同社はこれまで、片頭痛治療用アプリの研究・開発を行ってきましたが、今回のAMEDからの支援を受けて治験から薬事承認を目指すこととなりました。この新たなアプローチは、頭痛患者が治療を受けやすくすることを狙いとしています。
ヘッジホッグ・メドテックの展望
ヘッジホッグ・メドテックは、まず片頭痛治療に特化したアプリの開発を進める一方、AIによる頭痛診断や受診勧奨サービスの提供を視野に入れています。これにより、頭痛領域における統合的なソリューションを構築することを目指しています。さらに、女性の健康や就労にも影響を与えるPMS(月経前症候群)に対する治療用アプリの開発も進行中です。
このように、ヘッジホッグ・メドテックは、患者のライフサイクルに寄り添った一貫した価値提供を目指しており、医療機関との連携も強化しながら新たな医療の形を実現しようとしています。
企業情報
- - 社名: 株式会社ヘッジホッグ・メドテック (Hedgehog MedTech, Inc.)
- - 所在地: 東京都文京区
- - 代表者: 代表取締役 CEO 川田裕美
- - 設立日: 2021年10月15日
- - 公式サイト: http://h-medtech.com/
このプロジェクトが実現すれば、片頭痛に苦しむ多くの患者にとって、治療の選択肢が増えることになるのではないでしょうか。ヘッジホッグ・メドテックの今後の動向に注目です。