KDDIとJパワーが再生可能エネルギーの未来を築く
KDDI株式会社と電源開発株式会社(Jパワー)は、2025年3月31日付で陸上風力発電に関連するバーチャルPPA(非化石証書譲渡契約)を締結しました。本契約は、両社にとって重要な進展を示します。前回の南大隅ウィンドファームに続く第二弾の契約であり、企業が再生可能なエネルギーにシフトしていく重要な一歩です。
このバーチャルPPAは、特に電力需要家が自らの敷地外に設置された発電所からの環境価値を調達するためのものです。特にこちらは、北海道上ノ国町に新たに建設される上ノ国第三風力発電所に付随しています。この発電所は、設計出力が51,595kWという国内最大級のものであり、KDDIの基地局におけるCO2排出量を約10%削減する効果が期待されています。
陸上風力発電の設計と期待
ジェイウインド上ノ国が運営する上ノ国第三風力発電所は、2025年度上期に建設工事が始まり、2028年9月に営業運転を開始する予定です。発電所の設計には、12基のタービンが含まれ、それぞれの単機出力は4,300kW、全体出力は51,595kW以内に抑制されます。
今後は、電力需要やインフレ、円安の影響も考慮しながら建設を進め、安定した収益を確保することが期待されています。
KDDIの環境目標
KDDIは2014年から脱炭素社会の実現に向けた活動を推進しており、2024年には2040年度末までにネットゼロを達成するとの目標を掲げ、現時点での電力消費に占める追加性のある再生可能エネルギーの比率を50%以上にする計画です。バーチャルPPAを通じて、再生可能エネルギーの活用をさらに広げ、持続可能な社会に向けた取り組みを強化しています。
Jパワーの挑戦
電源開発株式会社(Jパワー)は、風力、地熱、太陽光などの多様な再生可能エネルギー事業を展開し、業界の先駆者となっています。「J-POWER BLUE MISSION 2050」のビジョンのもと、環境に優しいエネルギーの提供とカーボンニュートラルの目指す活動が継続されています。Jパワーは今回の合意を契機に、さらなる開発展開を図る方針です。
未来に向けた展望
両社によるバーチャルPPAの締結は、日本の企業がエネルギーの持続可能性のためにどのように貢献できるかを示す好例です。KDDIとJパワーは、今後の再生可能エネルギーの利用拡大を視野に入れ、脱炭素社会の実現を推進する意欲を示しています。このような企業間のコラボレーションが、日本全体のエネルギー政策の大きな一端を担うことになるでしょう。持続可能な未来のため、さらなる進展から目が離せません。