2024年1月1日、令和6年能登半島地震から1年が経過しました。16時10分に発生したこの地震は、特に高齢化が進む能登半島に大きな影響を及ぼしました。日本医師会は、犠牲者へ哀悼の意を表すとともに、この震災から得た教訓を基にした取り組みを進めています。
記録する
昨年12月25日、石川県医師会は能登北部地方の被災地を中心に、地域医療に関する映像アーカイブ『医師たちの奮闘 -能登半島地震/能登豪雨–』を公開しました。このプロジェクトは、地元メディアとの協力により、医師たちの奮闘を記録し、次世代に伝えることを目的としています。
日本医師会は、全国の医師会や会員と一丸となり、災害医療チーム『JMAT』の派遣や支援金募金、国への財政支援要望などを通じて被災地への支援を行っています。特に新しい試みとして、動画を用いた広報活動も展開。シンポジウムを通じて地域医療の重要性を広める取り組みも進めています。
日本医師会の公式ウェブサイトでは、国民や外国人向けの情報、医療機関向けの活動リポートを提供し、今後も被災地の医療復旧に向けた取り組みを続けます。
改める
能登半島地震の経験を経て、日本医師会はJMAT活動の体制について再評価しました。2024年には、各地の医師会から寄せられた意見や要望をもとに、具体的な改善策を進めています。また、毎年開催する救急災害医療対策委員会では、JMATの今後の方針や活動内容について活発な議論が交わされています。
このように、医師会はただの医療支援にとどまらず、地域のニーズに応じた柔軟な体制の構築を目指しています。特に、少子高齢化が進む中での医療のあり方について考えることは、国全体の問題解決にもつながります。日本医師会は、医療の質を向上させるだけでなく、災害時の迅速な対応力を培うことにも力を入れています。
伝え届ける
日本医師会は今後、南海トラフや首都直下型地震といった想定される大震災に対しても準備を進めていきます。特にJMAT活動の強化に向けた取組みは具体的で、先遣体制や統括JMAT、ロジスティクスチームの強化、情報の共有体制の充実に注力しています。
これにより、被災地における医療支援が円滑に行われるような枠組みを整えることを目指しています。
また、日本医師会は「次世代の災害医療」というテーマの下、初めてさまざまな専門家や企業との協力を進めるシンポジウムを開催。これだけでなく、JMATや被災地医療に関する活動の様子を記録した動画も配信しており、広く情報を共有しています。
日本医師会は、災害医療の体制を今後もどのように進化させ、地域に寄り添った医療を提供するかに力を入れていく方針です。このような努力を続けることで、医療の質を高め、次の世代へとつなげていくことが期待されます。
結論
令和6年能登半島地震は、日本医師会にとっても大きな教訓となりました。災害医療の重要性を深く理解し、その改善に向けた取り組みが着実に進んでいます。これからも地域医療に寄り添い、次世代へと受け継いでいくことが求められています。日本医師会は、これらの活動を通じて、安心して暮らせる地域社会の実現を目指しています。