AIが熱中症対策を強化する新しい転倒検知システム
株式会社セキュア(東京都新宿区)は、建設現場や工場における熱中症対策として新しい「転倒検知システム」を導入しました。このシステムはAIによる行動解析を駆使し、作業員が倒れた瞬間を即座に感知し、迅速な救命行動をサポートします。
背景
熱中症の問題は年々深刻化しています。厚生労働省のデータによれば、2024年には職場での熱中症による死傷者は1257人に上り、そのうち死亡は31人に達する見込みです(参考1)。また、2025年には全国的に猛暑が予想されており、熱中症による救急搬送者数は前年と比べて大幅に増加する見込みです(参考2)。これを受けて、厚生労働省は事業者に対し、熱中症対策を義務化しました。企業は、適切な体制の整備や手順作成を行う必要があるため、効果的な対策が急務です。
AIによる即時検知と通知
セキュアが開発した「SECURE AI BOX」は、既存のネットワークカメラに接続し、リアルタイムで作業員の行動をモニタリングします。このシステムは、転倒を即座に検知することで、従来の見回りや定期確認では見逃される可能性があった異常を素早く察知します。これにより、一次対応の遅れを大幅に減少させることができます。
早期発見の重要性
熱中症の初期症状には、めまいや意識障害によるふらつきが多く含まれます。これらの症状の早期発見と適切な対応が生死を分けることもあります。このシステムは常に現場を監視し、人的見守りが困難なシーンでもしっかりと作業員の安全を支援します。
通知方法の多様化
「SECURE AI BOX」では、異常を感知した際にさまざまな方法で通知されます。現場での即時把握を可能にするLED回転灯や、管理者へのメール通知、さらには現場作業員への直通連絡ができるGUARD-FORCEとの連携も特徴です。
活用シーン
このソリューションは、熱中症対策の義務化に対応しつつ、人的監視の負担を軽減するものです。特に期待される活用シーンは以下の通りです:
- - 建設現場(仮設足場や屋外作業)
- - 工場・倉庫(空調のない閉鎖空間での作業)
- - インフラ点検・プラント施設(人手の少ない地域)
今後の展望
セキュアは、AIとセキュリティを組み合わせた新しい命を守るソリューションの開発を続け、安全な環境づくりを推進していく方針です。社会が抱える課題を解決するために、ITソリューションの提供を通じて、全ての人々が安全に暮らせる社会の実現に向けて邁進します。
参考リンク
- - SECURE AI BOX 製品詳細: こちら
- - 厚生労働省資料(職場における熱中症の発生状況): 資料リンク
- - 総務省消防庁(救急搬送状況): 速報値リンク