群馬県富岡市がOracle Cloudを基盤に基幹業務システムを開始
群馬県富岡市がOracle Cloudを導入
群馬県富岡市は、2024年7月からOracle Cloud Infrastructure(OCI)を基盤とした基幹業務システムの本稼働を開始しました。これは、日本オラクル株式会社が発表したもので、市が利用する14の基幹業務システムがガバメントクラウドに移行したものです。
この移行の背景には、地域自治体の業務システムの標準化の必要性があり、富岡市はデジタル庁が行った「ガバメントクラウド早期移行団体検証事業」の中で、積極的にこのプロジェクトに取り組んできました。移行後、公的サービスの提供やデータ管理の効率化に向けた布石が打たれました。
基幹業務システムの移行対象
富岡市が今後運用するシステムには、住民基本台帳、各種税金、年金、健康保険、福祉など、多岐にわたる14の業務が含まれています。これらは法律で定められたもので、自治体の運営にとって欠かせない要素です。具体的には、固定資産税や国民年金、介護保険などがあり、これにより市民の生活に直接関わるサービスが支えられます。
移行のための支援体制
日本オラクルのサポートに加え、基幹業務システムの開発を行っている株式会社ジーシーシー(GCC)も重要な役割を果たしています。GCCは、富岡市のニーズに合ったシステム設計と運用のための専門的な知見を提供し、スムーズな移行を実現しました。
富岡市は、この移行によって自治体業務のサービス構成が柔軟に対応できるようになり、新規事業や法改正に即したサービス提供が可能となります。この点が市の職員たちに強い期待を寄せさせているのです。
富岡市の特徴と背景
富岡市は、群馬県南西部に位置し、人口約46,000人を有しています。特に歴史的な背景として、1872年に設立された富岡製糸場があります。これは日本初の器械製糸工場であり、2014年にはユネスコの世界遺産に登録されその価値が広く認識されています。富岡市はこうした歴史的遺産を持つ一方で、現代の情報技術活用にも積極的な姿勢を見せています。
期待される結果
富岡市では、OCIを採用することによって高い安全性とコストパフォーマンスを実現しました。これにより、業務運営の効率が向上し、将来的には他の自治体も同様の取り組みを行うことが期待されています。また、富岡市は2025年度末までに標準化対象の全20業務のうち18業務をガバメントクラウドに対応させる計画を持っており、今後の展開にも注目です。
各社のコメント
富岡市の市長である榎本義法氏は、「職員が一丸となり、計画通りにシステムを本番稼働させることができました」と述べ、またGCCの執行役員 伊藤豊和氏も「全国で初めての成功事例となりました」との感想を述べています。日本オラクルの本多充常務執行役員は、この取り組みに期待を寄せており、今後も富岡市のデジタル化を全力でサポートする意向を示しています。
まとめ
群馬県富岡市のガバメントクラウドへの移行は、地域行政のデジタル化における重要な一歩です。これにより、業務の効率化やサービスの向上が期待される中、富岡市がどのような新たな可能性を切り開くのか、注目が集まっています。
会社情報
- 会社名
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日本オラクル株式会社
- 住所
- 東京都港区北青山2-5-8オラクル青山センター
- 電話番号
-
03-6834-6666