新しい人工血小板プロジェクト
2024-09-12 11:57:38

高品質人工血小板を連続製造する新システムが始動!医療に革新をもたらすプロジェクト

はじめに


現代社会において、感染症の流行や自然災害などの緊急事態発生時における輸血の重要性はますます高まっています。ところが、現在の血液製剤の多くは献血に依存しており、少子高齢化の進展とともに安定した供給が厳しくなっています。そこで、佐竹マルチミクス株式会社は、高品質な人工血小板の連続製造システムの研究開発を進めることにしました。このプロジェクトは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「経済安全保障重要技術育成プログラム」に採択されたことにより、さらに大きな形になることが期待されています。

プロジェクトの背景


人工血小板は、本物の血小板と同様に止血機能を持つため、外的な損傷や手術後の急速な出血の際に必要とされます。この新しい製造システムにより、供給できる量を増やし、さまざまな患者に迅速に対応できる社会インフラの構築が目指されています。これにより、約50億円の事業規模で、2024年度から2028年度の実施計画が進行中です。

コンソーシアムと技術提案


このプロジェクトでは、京都大学のiPS細胞研究所(CiRA)を中心に、キヤノン、Minaris Regenerative Medicine、東京慈恵会医科大学、千葉大学、山梨大学などの研究機関と密に連携しています。佐竹マルチミクスは、高効率な生産プロセスを開発するための重要な役割を担っています。

高効率スケールアップに向けたバイオリアクターの開発や、特にiPS細胞由来の血小板の安定大量生産に向けて、シングルユースバイオリアクターとバッグの実用化が進められています。それに加え、多機能の連続培養システムの最適化も行われており、より効率的な製造方法の確立を目指しています。

技術の革新


最近の研究では、従来の生産プロセスにおいて乱流による影響が有效であることが判明しました。このため、乱流を最小限に抑えた新型のバイオリアクターが開発され、以前の半分の生産効率の問題が解決される見込みです。また、完全密閉型のシングルユース連続培養システムの確立のためには、CiRAとの協力も欠かせません。これらの技術革新によって、今後の低コスト化や生産効率向上が期待されます。

未来の展望


このプロジェクトは、高品質の人工血小板を提供できる社会の実現に向けた大きな一歩です。大規模な災害時や急な外傷に対する備えとして、私たちの医療環境を一新する力を持っていると言えるでしょう。テクノロジーの進化がもたらすこの新たな製品群が、将来的な医療の現場での輸血の選択肢を増やし、多くの命を救う手助けとなることを願っています。


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会社情報

会社名
佐竹マルチミクス
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