転職活動における面接実態調査の結果
調査の背景
エン株式会社が運営する総合転職サイト『エン転職』が、ユーザーを対象に実施した「面接・面接辞退」に関するアンケート結果が公開された。この調査は、主に20代・30代に焦点を当て、1,171名からの回答を得た。本稿では、面接やその辞退に関する具体的な実態を探る。
キャリアプランの困難
調査の結果、20代および30代の約4割の人々が「今後のキャリアプラン」についての答えに苦戦していることが分かった。76%の回答者が転職活動で面接経験があると答え、その中で多くの人が直面した課題は「面接官からの質問にうまく答えられなかった」というものだった。
特に注目すべきは、「志望動機」を問われた際にうまく答えられないと感じた割合が高く、20代では42%、30代でも40%に上った。また、「今後のキャリアプラン」について悩む声が多く、40代以上と比較して20代・30代が明らかに苦しんでいる様子が伺える。
面接での不安
面接を受ける際の不安要素として最も多かったのは「想定外の質問に答えられるか」だった。この不安は20代・30代では特に強く、7割を超えた。具体的な準備としては「想定される質問への回答を準備すること」と「企業のホームページの確認」が上位に位置し、両者は相手への敬意を示すためにも必要とされている。
面接辞退の理由
次に、面接辞退に関するデータも重要だ。「転職活動で面接を辞退したことがありますか?」との質問に対し、28%の人が「ある」と回答。辞退の理由として最も多かったのは「応募後に再考し、希望と異なると判断したため」という意見で、これが約41%を占めた。さらに、3分の1以上が「他社で内定を得たため」との回答をし、「ネット上で評判を知ったため」が21%という結果も見られた。
辞退エピソード
具体的な辞退の理由としては、職種が異なったことや研修の内容、職場環境への疑念から辞退する人が多く、特に面接中に得た情報によって不安が募る事例が目立った。企業の評判や口コミを事前に知ることが、辞退の判断材料にもなっていることが分かる。
この調査結果は、転職活動における現代の若者のリアルな声を反映しており、今後のキャリア形成において強い参考材料となるだろう。多くの求職者が抱える不安や疑問に応えるため、今後はより具体的な準備方法や情報提供が求められることが考えられる。
まとめ
転職活動は、単に職を求める行為ではなく、自身のキャリアを見つめ直す大切な機会である。そのためには、想定外の質問への準備や企業研究が不可欠だ。今後の転職市場においても、求職者が自信を持って面接に臨めるよう、情報の整理や準備が必要になるだろう。