夜間避難訓練の魅力
2025-08-19 17:44:51

海南市冷水地区で実施される新しい夜間避難訓練の魅力

海南市冷水地区での特殊な夜間避難訓練



和歌山県海南市の冷水地区で新たに実施される避難訓練、その名も「協力型ナイトエスケープゲーム」。これは、近畿大学生物理工学部での取り組みであり、地域住民の参加を促して行われる訓練です。地震や津波といった自然災害が予想される中、より実践的で効果的な避難が求められています。

訓練の背後にある目的



海南市は南海トラフに近接しており、地震後すぐに津波が襲ってくる可能性があります。このような危険性の中で、「夜間にも訓練をしておきたい」という地域住民の意見を受け、夜間避難訓練が企画されました。今回の訓練は、幅広い年齢層が参加できるように設計されており、楽しみながら避難行動を学べるというのが最大の特徴です。

協力型ナイトエスケープゲームの内容



訓練では、参加者は3〜4人の異世代チームを組みます。チーム内には負傷者役も含まれ、その役割を通じて、実際の災害時に行うべき行動を体感します。出発地点である冷水集会場から国道42号までのルートを歩き、途中には様々な障害物が用意されています。例えば、カードやコーンで標識された崩れた石積みや落下物、さらには火災などの障害物があり、事前に持参した災害救援グッズを使用して対処する必要があります。

このゲーム形式の訓練では、スコア制度も導入されており、到着順位や障害物の発見数に応じて点数が加算されます。その一方で、装備不足やルール違反には減点されるため、参加者は自分たちの行動に責任を持たなければなりません。安全面についても考慮されており、体調不良者のための対応班が設けられ、スタッフも待機しています。また、各チームにはウェアラブルカメラが装着され、訓練の様子を記録し、今後の研究に役立てるという側面も持っています。

地域共助の意義



このナイトエスケープゲームの目的も、単に避難行動を学ぶだけでなく、地域全体の共助意識を高め、結果として防災力を向上させることにあります。住民間の絆を深める機会でもあり、それが災害時に真の意味での助け合いに繋がると考えられています。

住民参加型マニュアルの整備



訓練後、住民の意見をもとに実践的な減災マニュアルを作成する予定です。今後はこのような訓練を県内の他の地域にも展開し、地域全体の防災力を高める取り組みとして進化させていくことが期待されています。

このユニークな「協力型ナイトエスケープゲーム」は、ただの避難訓練を超え、楽しさや実践性を併せ持つ新しいスタイルの防災教育となるでしょう。住民が自主的に防災力を養うための第一歩として、大変重要な役割を果たすことが期待されています。


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