発酵アップサイクル素材で食品市場へ
2024-07-01 21:59:37

発酵技術で食品・飲料市場に本格参入!ファーメンステーションが未利用バイオマスをアップサイクル

未利用バイオマスを資源に変える!ファーメンステーションが食品・飲料市場に本格参入



独自の発酵技術で社会の持続可能性を目指しているバイオものづくりスタートアップの株式会社ファーメンステーションが、食品・飲料市場に本格参入することを発表しました。これまで化粧品市場向けに素材を展開してきた同社ですが、脱炭素化や脱石油といったニーズの高まりを受け、食品・飲料市場でもその技術力を活かしていくことを決めたのです。

# 食品・飲料市場への参入第一弾は宝酒造とのコラボレーション



ファーメンステーションの食品・飲料市場参入第一弾として、宝酒造株式会社と共同開発したRTD(Ready to Drink)の新商品「タカラ「発酵蒸留サワー」」が2024年9月10日より全国で販売開始されます。この商品は、従来は廃棄されていた柑橘の果皮を、ファーメンステーション独自の技術でアップサイクルしたアルコールを原料として使用しています。

# 柑橘の果皮から生まれた、芳醇な香りと飲みごたえのある缶チューハイ



「タカラ「発酵蒸留サワー」」は、柑橘の果皮を発酵・蒸留することで、果皮本来の豊かな香りと奥行きのある味わいを引き出した、アルコール分3%の缶チューハイです。独自の技術によって、柑橘の果皮に含まれる香り成分を最大限に引き出し、複雑な香りと飲みごたえを実現しました。ラインナップは、クリア、レモン、ぶどうの3つのフレーバーが展開されます。

# 持続可能な社会の実現に向けて、食品ロス削減と素材開発を推進



ファーメンステーションは、食品ロスや未利用バイオマス問題の解決を目指し、独自の「発酵アップサイクル技術プラットフォーム」を開発してきました。この技術は、農産物の規格外品や食品製造過程で発生する副産物などを原料として、高付加価値なバイオ素材を生み出すことができます。

同社は、この技術を活用することで、食品・飲料業界における脱炭素化や脱石油ニーズ、クリーンラベルニーズ、プラントベースドフードといった課題解決に貢献していくことを目指しています。さらに、独自の未利用バイオマスデータベース、酵素・微生物ライブラリーを駆使することで、特定の未利用バイオマスから特定のターゲット素材へ変換するパスを柔軟に設計することが可能になり、油脂やアミノ酸、香料、有機酸など、石油由来製品の代替となる物質の開発も視野に入れています。

# 食品・飲料メーカーとの連携によるイノベーション



ファーメンステーションは、宝酒造との共同開発以外にも、複数の食品・飲料メーカーとの共同開発や技術供与を進めています。企業の製造副産物を活用した戦略素材の開発を共同で行うことで、サプライチェーン全体でのサステナビリティ向上を目指しています。

# 地域循環型社会の実現に向けた取り組み



ファーメンステーションは、岩手県奥州市に自社工場を保有し、開発から製造までを一貫して行っています。さらに、製造過程で発生する発酵副産物を、化粧品原料や地域の鶏や牛の飼料として活用することで、廃棄物を最小限に抑える循環型モデルを構築しています。

同社は、B Corp認証を取得しており、経済産業省から「J-Startup」と「J-Startup Impact」に選定されるなど、その取り組みが社会的に高く評価されています。

# ファーメンステーションの挑戦は、持続可能な未来への道標となる



ファーメンステーションは、食品・飲料市場への本格参入を通じて、持続可能な社会の実現に向けてさらなる貢献を目指しています。同社の技術革新は、食品・飲料業界だけでなく、社会全体に大きな影響を与える可能性を秘めていると言えるでしょう。


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