江戸が息づく「学研学習まんが」シリーズの魅力に迫る
2025年7月28日、株式会社 Gakkenから学研学習まんがシリーズの最新作『まんがで読む四谷怪談・雨月物語』と『まんがで読む南総里見八犬伝』の2冊が同時発売されます。このシリーズは、日本の古典文学を子どもたちにも親しみやすく提供するために編纂されたもので、特に古文に苦手意識がある小学生や中高生に人気です。
日本を代表する“最恐”怪談をまんがで楽しむ
最初に紹介するのは、鶴屋南北の名作『四谷怪談』です。
江戸時代から続く人気の怪談物語は、特に夏の暑い時期にぴったり。物語は、浪人・民谷伊右衛門が元妻の父を殺し、再婚することで始まる。生活の困窮から、妻お岩との生活を疎ましく思った伊右衛門は、彼女との別れを画策。しかし、真実を知ったお岩は悲劇的な運命を辿り、伊右衛門に呪いをかける。その後、伊右衛門は彼女の怨念に悩まされることになります。この物語は、単なる恐怖だけでなく、深いメッセージも含まれており、古典文学ならではの奥深さを体験できます。
日本ファンタジーの源流をまんがで再現
次に取り上げる『南総里見八犬伝』も見逃せません。滝沢馬琴によるこの作品は、106冊にも及ぶ長大なストーリーが特徴です。本作では、怨霊に狙われる里見家に生まれた特別な少女「伏姫」の死に際、仁義礼智忠信孝悌という8文字が刻まれた数珠玉が放たれ、運命を背負った8人の男たちがそれぞれの役割を果たしながら壮大な物語を作り上げていきます。まんが化されたこの物語では、魅力的なキャラクターたちの活躍を楽しみながら、江戸時代のファンタジーの魅力を味わうことができます。
まんがで学ぶ古典の新しい楽しみ方
「学研学習まんがシリーズ」の魅力は、マンガ形式で古典文学をわかりやすく楽しめる点です。教科書でも取り上げられる日本の古典作品を、視覚的に楽しみながら学ぶことができるため、古文をこれから始める小学生やズリか特に苦手意識のある中高生におすすめです。また、まんがには各場面の補足説明や時代背景に関する解説も付いているため、読者は物語をより深く理解できるでしょう。さらに、まんがに連動したコラムが豊富に用意されており、本編から派生した情報を深堀りすることができ、作品への興味を一層広げます。
歴史と文化に触れるチャンス
「戸板返し」など、歌舞伎特有の表現がまんがで再現され、コラムで詳しい解説も行われます。これにより、単に物語を読むだけでなく、当時の人々がどのように物語を受け取っていたのかも感じられる構成となっています。まんがを通して江戸時代の文化や歴史に触れることができる絶好の機会です。
出版日が待ち遠しいこの2冊を通じて、古典文学の新しい楽しみ方をぜひ体験してみてはいかがでしょうか。予約も受け付け中ですので、興味を持っている方は早めにチェックしてみてください。