橋梁点検の未来を変えるイクシスの新サービス
株式会社イクシスが提供する橋梁DXソリューションが2024年8月27日に正式にリリースされました。この新サービスは、床版のひび割れ点検、壁高欄のひび割れ点検、床版の平坦性点検の3つのソリューションから構成されており、特に橋梁点検における効率化と精度の向上が期待されています。
従来の点検方法の課題
これまでの橋梁上部工点検は主に技能者による目視確認に依存していました。この方法では、周期的に壁高欄や床版のひび割れ及び平坦性を測定し、その結果を帳票に記録する作業が行われていました。しかし、このアプローチにはいくつかの問題がありました。まず、技能者にとって肉体的な負担が大きく、またこの作業は多くの時間を必要とします。さらに、熟練技能者の減少は深刻な問題となっており、法改正や働き方改革による現場の生産性向上が急務とされています。
新サービスの概要
橋梁DXソリューションは、以下の3つのサービスで構成されています。
1. 床版ひび割れ点検ソリューション
このソリューションでは、専用ロボットを用いて、太陽光の影響を受けることなく高品質の画像を取得します。さらに、作業者はAR表示されたタブレット画面を使用して、取り漏れなく作業を進めることができます。データはAIによって解析され、ひび割れを特定し、解析結果はWebアプリ上で「マップ」や「ヒートマップ」として視覚化されます。
2. 壁高欄ひび割れ点検ソリューション
このソリューションも専用ロボットを使用し、壁高欄との距離を一定に保ちながら、内外の写真を同時に撮影することができます。やはり、取得したデータはAIによって解析され、ひび割れの検出や視覚化が行われます。この技術は国土交通省の「点検支援技術性能カタログ」にも掲載されています。
3. 床版平坦性点検ソリューション
独自開発のマーカーを30メートル間隔で設置することで、3Dレーザースキャナによる高精度なデータ取得が実現します。このデータは専用のソフトウェアによって自動的に処理され、必要な平坦性測定結果が抽出され、自動帳票も出力されます。
イクシスのミッション
株式会社イクシスは、「ロボット×テクノロジーで社会を守る」というミッションを掲げています。ロボット技術やAI、XR、そして3Dデータソリューションを組み合わせることで、社会・産業インフラのデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援し、さらには社会課題の解決に寄与することを目指しています。
このように、橋梁DXソリューションは、技術革新を通じて従来の入念な点検作業を効率化し、橋梁の安全管理を大幅に向上させることが期待されています。今後、この技術がどのように広まっていくのか、その進展に注目です。