Vast Data、シリーズE資金調達で評価額91億ドルに達成しAI革新を加速
米国のデータプラットフォーム企業Vast Dataが、フィデリティ・マネジメント&リサーチ・カンパニー主導のシリーズEラウンドで、1億1,800万ドルの資金を調達しました。これにより、同社の評価額は91億ドルに達し、AIデータスタックの最前線での使命を一層強化することが可能となりました。
CEOのレネン・ハラック氏は、データ処理のインフラを新たに構築することが、企業、組織におけるAIの進展において重要であると強調します。Vast Data Platformは、ストレージ、データベース、コンテナ技術を統合し、高度なAI処理を可能にするよう設計されています。このプラットフォームにより、企業は構造化されたデータや非構造化データを効果的に管理でき、データから新たな価値を生み出すことが期待されています。
この資金調達の目的は、企業に対してデータの可能性を引き出すためのインフラを提供することです。AIとディープラーニング時代において、単にデータを持つだけではなく、それを適切に整え、必要なときに利用できる高品質なデータが重要だとハラック氏は語ります。
この資金調達の背後には、Vast Dataの急成長に支えられた要因がいくつかあります。その一つが、今年第3四半期末時点でのソフトウェアの予約額が10億ドルを達成したことです。年間経常収益(ARR)も2億ドルに達し、前年同期比で3.3倍の成長を記録しました。
また、Vast Dataは、Bookingホールディングスや米空軍、さらにはピクサーやZoomなど、幅広い業界の顧客からの信頼を得ており、市場におけるその位置づけを強固にしています。これにより、企業はAIにおける最先端技術を活用し続けることができるでしょう。
Vast Dataは、CoreWeaveやLambda、Core42といった企業とのパートナーシップを通じて次世代のAIクラウドインフラを提供しています。これにより、データ処理の効率を向上させる新しい技術を企業に提供し、様々なデータ関連の課題を解決するための手助けを行っているのです。
その一環として、Vast Data PlatformはNVIDIA DGX SuperPOD認証を取得しており、大規模なAIの展開がこれまで以上に迅速かつ安全に行えるようになっています。また、HPEとの戦略的パートナーシップを結び、さまざまな業界で高いパフォーマンスが求められる企業顧客に対して非構造化データの管理を支援しています。
Vast Dataは現在、700名以上の従業員を抱え、アジア太平洋や中東、ヨーロッパなど新たな市場への展開を進めています。この急成長する企業が、AIとデータ処理の未来をどのように切り開いていくのか、その動向に注目が集まります。
他社のパートナーからも激励の声が上がっており、NVIDIAの担当者は、Vast Dataと協力し、企業のデータ活用を加速させる計画について言及しています。CoreWeaveのCEOも、最もデータ集約的な顧客に対して、信頼されるソリューションを提供できると期待しています。
Vast Dataは、今後もAIにおけるリーダーシップを発揮し続けるとともに、さらなる成長を遂げていくでしょう。データが重要な資産となる時代の流れに乗り、我々のビジネスを変革する力を持つ企業として、Vast Dataはますます注目を集めています。
会社情報
- 会社名
-
VAST Data, Inc.
- 住所
- 240 W37th Street New York, NY 10018
- 電話番号
-
212-658-1753