日本暗号資産業界が訴える2021年度税制改正要望
一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)と日本暗号資産取引業協会(JVCEA)は、2021年度の税制改正に向けた要望書を共同で作成しました。この要望は、暗号資産の交換業や関連ビジネスの健全な成長を促進することを目的としています。
JCBAの役割と活動
JCBAは、自民党が主催する「予算・税制等に関する政策懇談会」において、業界団体として唯一の参加者であり、毎年税制改正に関する要望を申し入れています。特に2021年度の改正においては、より具体的な提案を行うためにJVCEAと手を組み、両協会の会員からの意見を考慮して要望内容を整理しました。この動きは、暗号資産市場の活性化とその関連産業の発展を目指すための重要なステップとなります。
提案される税制の具体的内容
要望書の中で最も重要とされるポイントには以下のような内容があります:
1.
デリバティブ取引の課税方法の見直し
暗号資産のデリバティブ取引にかかる利益については、20%の申告分離課税を適用し、損失は翌年以降3年間にわたり繰越控除できるようにすることが求められています。これにより、投資家が安心して取引を続けられる環境が整います。
2.
暗号資産取引の税制見直し
取引による利益についても、同様に20%の申告分離課税が適用され、損失の繰越控除が可能となることが提案されています。
3.
少額非課税制度の導入
さらに、年間利益20万円以内に関する少額非課税制度の導入が求められており、これにより新たな投資家の参入を促進し、取引の頻度を高める狙いがあります。
これらの要望は、取引業者だけでなく、暗号資産を利用する全ての人々にとっても意義のあるものです。特に日本は、世界的に見ても暗号資産への関心が高まっている地域だけに、適切な規制と税制の見直しが必要です。
暗号資産業界の将来に向けて
業界の成長には、健全な運営が不可欠です。暗号資産の規制や税制見直しが進むことで、新たなビジネスチャンスが生まれ、持続可能な経済発展につながることでしょう。特に初心者にとっても、安心して投資や取引ができる環境を整えることは、業界全体の発展に寄与するでしょう。
JCBAとJVCEAは、今後も暗号資産市場の発展に寄与するため、積極的に活動を続けることでしょう。これからの動きにもぜひ注目していきたいところです。
詳細については、要望書のPDFが公開されているので、そちらも併せてご覧ください。
2021年度税制改正に関する要望書
終わりに
JCBAは、暗号資産ビジネスを支援するため、様々な活動を通じて業界の認知度向上や理解促進を目指しています。今後も税制改正やビジネス環境の整備に向けた提言を行い、持続可能な業界の形成に寄与していくことでしょう。