備蓄米に関する消費者評価調査から見えた米の選好傾向

2025年度の備蓄米に関する調査報告

公益財団法人流通経済研究所は、2025年8月1日から2日にかけて備蓄米に関する消費者調査を実施しました。この調査は、WEBアンケートを通じて行われ、最終的に1,132名の消費者が回答しました。対象者は主に、東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、大阪府、京都府、兵庫県、愛知県、福岡県の地域から集められました。調査の結果、備蓄米についての消費者の選好や評価に関する興味深い傾向が見られました。

調査の概要

- 調査日: 2025年8月1日～2日
- 調査方法: WEB調査（マーケティングアプリケーション社パネル）
- 対象者: 1都三県＋大阪府・京都府・兵庫県＋愛知県＋福岡県から6000名をスクリーニングし、最終的に選ばれたのは1,132名です。構成割合は男性352名（平均46.7歳）、女性780名（平均50.4歳）でした。

消費者の選好傾向

調査結果により、備蓄米の購入経験者は約40%であり、その中でも銘柄米を選んでいる消費者が30%以上いることが明らかになりました。さらに、農水省の統計でも見られるように、銘柄米の選好は強まっており、消費者の間では高価でも味の良い銘柄米を選ぶ傾向があることが分かります。

新米の購入意欲

新米を購入する際、32%以上の消費者が銘柄米を見込んでいると回答しています。これに対して、価格にこだわる消費者は随意契約の備蓄米を選び、価格と味のバランスを重視する層はブレンド米への関心を示しています。このことは、食味に敏感な韓国の消費者としての行動を反映しています。

備蓄米の味の評価

調査のもう一つの結果は、備蓄米の古さが味わいに影響を及ぼすことが示唆されている点です。古古米と古古古米を比較した結果、古古米のほうが「おいしかった」との評価が高く、逆に古古古米は「おいしくなかった」との回答が多く見られました。このデータからは時間が経過した米は消費者により低く評価されていることが分かりました。

銘柄米へのシフト

具体的には、備蓄米に対する評価が低いとされる場合、消費者はブレンド米または銘柄米に移行する割合が高くなっています。この裏には、備蓄米が産地や品種に関する情報が不明なため、消費者の好みとのマッチングが難しいという事情があります。

高価な新米の購買意欲

衝撃的なことに、75%以上の消費者が新米に対して3000円以上の支出を厭わない意向を示しました。また、約半数が3500円以上を支払う用意があると答えており、新米への期待が高まっているのを示しています。

総括

本調査から得られた結果を踏まえると、消費者の選好傾向が食味に基づいた強いものであることが明確になりました。銘柄米の選択が進み、併せて備蓄米の評価やその販売戦略にも影響を及ぼす可能性があります。これらの結果は、今後の米市場における動向をじっくりと捉える上での重要な指針となります。調査結果を生かし、消費者のニーズに合った商品展開を行うことが求められます。調査結果の詳細について大変興味深く、今後の動向を追っていきたいと思います。