神戸空港でのフィルム型ペロブスカイト太陽電池実証実験が始動

神戸空港におけるフィルム型ペロブスカイト太陽電池の実証実験

本日、積水化学工業株式会社とその子会社である積水ソーラーフィルム株式会社は、神戸市および関西エアポート神戸株式会社と共同で、神戸空港の制限区域内にてフィルム型ペロブスカイト太陽電池の実証実験を開始しました。この実証実験は、空港内に設置されるものであり、国内での初の試みとなります。

フィルム型ペロブスカイト太陽電池とは

フィルム型ペロブスカイト太陽電池は、軽量で薄型、柔軟な特性を持つため、従来のシリコン系太陽電池では対応が難しかった場所での利用が期待されています。再生可能エネルギーの導入拡大が課題となっている日本において、特に平地が少ない地域においては、その適用可能性が大変重要です。この新しい技術が実用化されれば、エネルギー効率の向上につながると予測されています。

実証実験の背景

2050年までの脱炭素社会の実現に向けて、日本では再生可能エネルギーの導入が急務とされています。その中でも太陽光発電は重要な役割を果たしますが、日本の地形やスペースの制約からサステナビリティに課題があります。フィルム型ペロブスカイト太陽電池は、その特性から既存のインフラや環境にも適応可能なため、実証実験は大きな意義を持つことが期待されています。

実証内容

神戸空港の制限区域内に設置するフィルム型ペロブスカイト太陽電池は、約50㎡の面積を利用し、安全性の検証や施工方法の検証、さらに耐久性や発電効率の測定を行います。実証期間は2025年6月から2027年3月までを予定しており、これによって新しい設置方法の確立を目指します。

今後の展開

実証結果を基に、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の適用拡大を図り、将来的な脱炭素社会の実現へ寄与することを目標にしています。また、この取り組みが国内外の企業や研究機関とのコラボレーションを促進する一助となることを期待しています。

私たちは、この実証実験が再エネ導入の新たな可能性を切り拓くことを信じています。将来的な持続可能な社会を築くために、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の普及が進むことを期待しています。

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