国立公園三瓶山麓での有機米初収穫
2023年11月28日、島根県大田市と三菱マヒンドラ農機が連携して行った有機米の初収穫が報告される試食会が開催されました。この取り組みは、国立公園三瓶山麓で行われたもので、大田市の楫野弘和市長と三菱マヒンドラ農機の齋藤徹社長が出席し、新たな農業の可能性を感じる場となりました。
連携協定の背景と目的
大田市と三菱マヒンドラ農機は、2023年5月に有機米の産地づくりに向けた連携協定を締結し、紙マルチ田植機を使用した有機米栽培に取り組んできました。この取り組みには三瓶地区の5つの農業経営体が参加し、2.53ヘクタールの土地で有機米が栽培されました。
初収穫の成果
試食会では、島根県西部農林水産振興センターの久泉技師が、今年の収穫量や食味について報告しました。結果として収量は332kgに達し、過去5年間と比較しての増収となりました。また、食味は80点を超える高スコアを記録し、質の高いお米が育ったことが証明されました。この有機米は、生協などを通じて販売される予定です。
農事組合法人百姓天国の取り組み
試食会で発言したのは農事組合法人百姓天国の三島代表理事です。彼は、従来の雑草対策による苦労の中で、紙マルチの導入が除草作業を不要にし、栽培の効率を大幅に向上させたと評価しました。特に、保水力が必要な土壌でも栽培ができ、面積の拡大が可能になった点を強調しました。
市長と社長の試食体験
試食会では、大田市の楫野市長と三菱マヒンドラ農機の齋藤社長が、椿窯で作られた茶碗に盛られた有機米を味わいました。二人は「甘い」と称賛し、平安時代の文徳天皇もその美味しさを称えたことに思いを馳せていました。この米の持つ甘さと美味しさに、地域の誇りを感じる瞬間となりました。
今後の展望
大田市と三菱マヒンドラ農機は、今後もデータ収集、分析を行い、その結果を来年度以降の生産に生かしていく方針です。この取り組みによって、有機米の産地拡大が期待されており、持続可能な地域の農業が未来に向けて成長していく基盤が築かれています。これからも地域社会に貢献できるように、多くの人々と協力していく姿勢が求められています。