茨城県境町、ドローンによる防犯対策実証実験を実施
茨城県境町は、株式会社ACSLと連携し、全国で初めてとなるドローンを用いた防犯対策の実証実験を実施しました。この実証実験は、令和7年3月31日と4月1日の夜間に行われ、境町の防犯体制の強化を目指しています。特に最近の闇バイトや強盗、窃盗などの問題に対処するため、ドローン技術の活用が注目されています。
実験では、境警察署の協力のもと、ACSLが開発したドローン全2機を使用しました。それぞれのドローンには赤外線カメラが搭載されており、周囲の車両や人の動きが検知可能でした。記録された映像はドローンの搭載するシステムによってリアルタイムで解析され、安全な地域づくりに貢献します。実証の結果、ドローンが高い性能を持っていることが確認され、無事成功を収めました。
使用されたドローンの特徴
実証実験で使用されたドローンには「PF2-AE」と「SOTEN」の2機タイプがあります。まず、「PF2-AE」の主な仕様は以下の通りです。
- - 構造: 全長1137mm × 1067mm、高さ654mm、重量約9kg。
- - 飛行性能: 水平飛行速度10 m/s、最大風圧抵抗10 m/s、最大飛行時間約20分。
- - 通信: プロポ信号・映像伝送は2.4 GHz。
次に「SOTEN」は、より小型の設計で、次のような性能があります。
- - 構造: 全長637mm × 560mm、高さ153mm、平均重量1720g。
- - 飛行性能: 最大対気速度15 m/s、最大飛行時間25分。
- - 通信: 同じくプロポ信号・映像伝送は2.4 GHz。
これらのドローンは高い機動力を持ち、夜間でも対応できる性能を有しています。
ドローン導入の背景
境町は、近年増加する犯罪に対抗するため、防犯体制の強化を図っています。特に闇バイトや強盗などの手口が問題視されており、これらに対する安全対策が求められている中、ドローン技術の導入が決定されました。これは一地方自治体の努力にとどまらず、全国に広く展開される可能性を秘めた取り組みです。
ACSLは、産業用ドローンの開発において先駆的な会社であり、同社が持つ最新のAI技術と画像処理技術を駆使することで、より効率的で安全な監視システムを実現しています。境町との連携を強化し、地域の特性に適した防犯システムを築くことで、住みやすい町の実現を目指しています。
結び
茨城県境町の取り組みは、他の地域にも大いに参考になる事例であり、未来に向けた防犯対策の新たなモデルを創造するものです。ドローン技術は安全を確保するための一つの手段として、今後ますます重要性が高まっていくでしょう。この実験の成功が、全国的な波及効果を生むことが期待されています。