フクビ化学工業と早稲田大学の共同研究
背景と目的
フクビ化学工業株式会社のまちづくり事業推進室は、早稲田大学人間科学部の佐野友紀研究室と合同で、居心地の良い公共空間に関する explorations-proposal を進めています。この研究の主な目標は、公共空間におけるベンチの配置や周辺環境が、利用者の行動や心理にどのような影響を与えるかを科学的に調査することです。都市部では、駅周辺やオフィス街の公共空間が常に進化を求められており、様々なライフスタイルに対応するため、快適で魅力的なデザインが必要です。
2025年度の研究成果
2025年度の研究では、ベンチ周辺にプランターを配置することで利用者の心地良さや行動がどのように変わるかを検証しました。具体的には、田町駅前のペデストリアンデッキを舞台に、アンケート調査と行動観察を行いました。調査では、被験者23人が「座りやすさ」について評価し、プランターを設置することによって、視線の気になりにくさや座りやすさが大幅に改善されたことがわかりました。
調査結果は次の通りです。
- - プランターの設置により「座りやすさ」が向上し、周囲の視線も気になりにくくなった。
- - ベンチ利用者の数が増加したが、滞在する時間は短縮される傾向が見られた。
利用者行動の変化
行動観察では、総計2,498人を観察し、プランターの設置が行動に与える影響を明らかにしました。特に、回転配置のベンチにおいては、立ち寄り利用者が増え、短時間での荷物整理や身だしなみの確認といった行動が多く観察されました。このことから、プランターを設置することが、滞在時間を短縮する傾向があるものの、利用者数の増加に寄与するという重要な知見を得ることができました。
今後の研究展開
2026年度には、これまでの成果をもとに、実際の公共空間においてベンチを長期間設置し、さらなる調査を行う予定です。この研究では、季節や時間帯による利用者行動の変化を詳細に分析し、公共空間設計にどのように影響を与えるかを探求します。また、実践的なガイドラインの構築を進め、「人が自然と集い、滞在したくなる公共空間」の設計指針の確立を目指します。
まとめ
フクビ化学工業と早稲田大学の共同研究は、現代の都市における公共空間の質を高める重要な役割を果たします。市民が快適に過ごせる空間作りに貢献し、持続可能な都市環境を提供するその未来が楽しみです。
公式サイトでは、Fukuvi commonsの取り組みやその他の研究成果が紹介されています。詳しくは
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