LeonardoとVxWorksの新たな挑戦
2025年4月初旬、ドイツのミュンヘンで開催されたAerospace Tech Weekにおいて、世界的なリーダーであるウインドリバーが、航空宇宙・防衛業界での大きな発表を行いました。欧州の航空宇宙企業「Leonardo」が、マルチコアプロセッサアーキテクチャを利用した最新の安全関連無線(RF)システムにおいて、ソフトウェア定義による高度化を実現するために、VxWorksというリアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)を採用することが確認されました。
Leonardoは、RFシステム内に異なるマルチコアプロセッサの機能を持たせるという課題に対して、VxWorksを利用することで、共通のアプリケーション実行環境を実現しようとしています。現在、VxWorks上で動作するアプリケーションの開発が進められており、今後はDO-178C DAL C認証の取得が見込まれています。
ウインドリバーのプレジデント、ジェイ・ベリシモ氏は、「マルチコアプロセッサがソフトウェア定義の世界を加速させる中、航空宇宙・防衛システムの新しい機会が生まれています」。と述べ、VxWorksは特に優れた高性能を提供し、ミッションクリティカルなコンピューティングにおいて必要な安全性と信頼性を保証する標準的な環境を構築することができると語りました。
VxWorksは、シングルコアおよびマルチコアの柔軟なサポートを提供し、アプリケーションのパフォーマンス要件や安全認証要件に応じて、最適なシステム構成を実現できます。ウインドリバーの技術は、EN 50128やIEC 61508、ISO 26262、DO-178C/ED-12Cなどの厳格な安全性認証要件を満たす上で、企業の負担を軽減しつつコスト効果の高い方法で支援しています。
さらに、VxWorksはオープン・コンテナ・イニシアティブ(OCI)準拠のコンテナをサポートする商用RTOSとしても注目されています。これによって、あらゆるコンテナ型アプリケーションの開発が可能となり、Leonardoは新たなソフトウェア機能を迅速に市場に投入できるようになります。
Leonardoは、航空宇宙・防衛分野での欧州の主要企業の一つとして、産業界や学術機関、政府と連携し、データとAI、次世代航空、無人システムなどの分野におけるイノベーションに注力しています。
ウインドリバーは、軍用機や民間航空機を含む多くのデバイスにおける750を超える安全プログラムで実績を持ち、航空宇宙・防衛分野におけるソフトウェア定義システムへの移行を強力に後押ししています。この画期的な取り組みを通じて、航空宇宙・防衛の未来に向けた新しい地平を開くことでしょう。
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最後に
ウインドリバーは、ミッションクリティカルなシステム向けのソフトウェアを提供するリーディングカンパニーで、様々な業界においてデジタルトランスフォーメーションを促進しています。そんなウインドリバーの技術とLeonardoのパートナーシップは、今後も航空宇宙・防衛分野における革新を推進し続けることでしょう。