岡山大学が開設する難治・希少がん治療の拠点
国立大学法人岡山大学は、2025年に開催予定の次世代研究院運営協議会において、「難治・希少がんに対する再生・細胞医療・遺伝子治療拠点」を設立することが決まりました。この新たな拠点は、学術研究院医歯薬学域の脳神経外科学分野を代表する田中將太教授の指導のもと、岡山大学が持つ強力な再生医療・細胞医療のリソースを活用し、がん治療における新たな展開を目指します。
岡山大学では、地域および地球の未来を共創することをめざしており、研究力やイノベーションの創出を強化しています。その一環として、2023年には「岡山大学高等先鋭研究院」が創設され、次世代研究群として今回の難治・希少がん治療拠点が指定されました。
この拠点は、岡山大学病院や臨床・基礎医学の専門家が集結し、治療製剤の開発に取り組む予定です。特に過去の脳腫瘍研究の成果や、日本医療研究開発機構(AMED)との連携、さらにはハーバード大学をはじめとする海外の研究機関との共同研究から得た知見を活かし、特定の癌種だけでなく、幅広いがんに対する普遍的な治療戦略の開発を目指します。
田中教授は、「本拠点の指定を光栄に思います。以前から当大学で蓄積してきた研究を基に、革新的な治療薬を開発し、難治性のがんに苦しむ患者さんに希望を届けたいと考えています。また、次世代の研究者育成にも力を入れていく所存です」と語りました。そのための研究環境の整備やオープンなコミュニケーションが、革新を生む原動力となるでしょう。
さらに、岡山大学の那須学長は、高等先鋭研究院システムの導入を高く評価し、他大学では試みられていない挑戦的な取り組みであると強調しました。成功や失敗を乗り越え、岡山大学の研究が国際的に評価されることに期待を寄せています。
同大学では、地域中核の研究大学として、国内外においても研究の質を高め、社会に貢献することを目指しています。そのために行うことの一環として、今後のプロジェクトにも大きな期待が集まります。
また、岡山大学は「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」にも採択されており、地域や世界に革新をもたらす研究機関としての歩みを進めています。これはただの拠点の設立にとどまらず、岡山大学が誇る研究の未来を切り開くための重要な一歩なのです。
まとめ
岡山大学の難治・希少がん治療拠点は、再生医療や遺伝子治療の最前線で新たな研究を展開することにより、地域だけでなく、国際的な医学界への貢献が期待されています。岡山大学が世界に誇る研究機関として飛躍することに、今後も目が離せません。
公式サイト:
岡山大学
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