一般社団法人日本自動車連盟(JAF)が行った最新の調査によれば、全国における6歳未満の子どもを対象としたチャイルドシートの使用状況が明らかになりました。この調査は、警察庁との協力のもと、2023年5月11日から5月26日の間に実施されたもので、全国99ヶ所でのデータ収集が行われました。
調査の結果、チャイルドシートの使用率は78.2%に達し、これは前回の調査と比べて2.2ポイントの増加を示しています。これは過去最高の数値ですが、同時に驚くべき現実も浮かび上がりました。それは、法律に基づいてチャイルドシートの使用が義務付けられている6歳未満の子どものうち、約5分の1が未だチャイルドシートを使用していないという事実です。この結果は、親たちの意識改革が急務であることを物語っています。
また、調査の中で行われた別の分析も重要な発見をもたらしました。全国16ヶ所(8地域)で行われたチャイルドシートの取付け状況に関する調査では、乳児用および幼児用チャイルドシートが正しく取り付けられている割合は69.8%で、約3割の家庭では何らかの問題が発生していることが判明しました。特に、使用説明書に従った適切な取り付けができていないことが多く、安全上の深刻な課題を示す結果となりました。
さらに、同時に実施されたチャイルドシートの着座状況調査では、44.3%の子どもが正しく着座できていないという結果が出ました。これは、事故発生時の子どもの安全を脅かす可能性が高く、保護者の理解と取り組みが必要不可欠です。
これらの調査結果は、チャイルドシートの適正な使用がいかに重要であるかを再認識させるものであり、子どもたちを危険から守るためには、適切な使用法や取り付け方を徹底する教育が必要です。JAFは、今後も引き続きこの問題に対する啓発活動を進めるととともに、チャイルドシート使用率の向上に向けて努力を続ける意向です。
2020年と2021年には新型コロナウイルスの影響により調査が中止され、その後の調査結果がどのように変化しているのかも注目されます。今後の動向に期待が寄せられる中、正しい情報の普及と啓発活動が一層重要になるでしょう。
詳しい調査結果については、以下のリンクを参照してください:
【チャイルドシート使用状況調査(2024年調査結果)】
https://jaf.link/3XruOgZ
また、新たにチャイルドシートの使用を考える方には、こちらのガイドも参考にしていただければと思います。
【はじめてのチャイルドシートクイックガイド】
http://www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/childseat/index.htm
子どもたちの安全のため、今一度チャイルドシートの重要性を考え、積極的に正しい使用方法を広めていく必要があります。