富士通が全社DXを加速する「OneERP+」でWalkMeを採用
富士通株式会社は、デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)のリーダーであるWalkMeを、全社横断型プロジェクト「OneERP+」に導入したことを発表しました。このプロジェクトは、業務プロセスの変革を目指しており、デジタル化を進めるために重要な取り組みとして位置づけられています。
「OneERP+」とは?
「OneERP+」は、SAP S/4HANA®を中心に、ServiceNowやQlikSenseなど様々なクラウドサービスを組み合わせて、富士通内での業務標準化を実現するプロジェクトです。全社で約12万人の従業員がこのプロジェクトの影響を受け、業務プロセスの統一と効率化を目的としています。
課題と対応策
不安定なシステム変更による混乱や抵抗感を最小化することが、このプロジェクトにおける大きな課題となりました。その解決策として、WalkMeを導入しました。このプラットフォームは、言語や地域を超えた一貫したユーザーエクスペリエンスを提供し、業務状況の可視化と継続的な改善を可能にします。
WalkMeのガイダンス機能により、導入初期にSAP S/4HANAへ寄せられた問い合わせの件数は、稼働直後の15,000件から、3ヶ月後には3,000件にまで減少しました。これは、全社員が新しいシステムにスムーズに適応できる環境を整えた結果、具体的な数値として成果を示しています。さらに、WalkMeは他の周辺システムにも対応し、290件以上の要件に対して導入されています。
グローバル展開への道
富士通は、2025年以降のグローバル展開を視野に入れ、WalkMeの分析機能「Insights」を活かしたUX改善に取り組む意向を示しています。これにより、企業全体のデジタル変革を一層進め、新たな価値を創出し続ける計画です。
企業の声
富士通のCEO室でシニアマネージャーを務める橋本千加子氏は、「OneERP+は全社一体で業務プロセスを変革する初の試みであり、ユーザーの混乱や抵抗を最小化することが成功の鍵であった」とコメントしました。また、「WalkMeを新たな仕組みとして位置づけ、ユーザー体験の向上と業務定着を同時に進めることができている」とも述べています。
対するWalkMe株式会社の代表取締役、小野真裕氏は、「富士通様の大規模な変革プロジェクトにおいて、WalkMeを支持していただけることを大変光栄に思う。従業員が安心して働ける環境づくりを支援するのが私たちの使命だ」と話しています。
まとめ
富士通が進める「OneERP+」プロジェクトは、業務標準化とデジタル変革を実現するために、WalkMeという強力なツールを導入することで、企業のあり方を変革し、業務の効率化を図っています。今後さらに進化を続ける富士通の取り組みから目が離せません。