震災時メディア利用実態調査
2011-06-16 10:31:41
東日本大震災時におけるメディア利用実態調査:SNSの活用状況はわずか5%、テレビが主要情報源に
東日本大震災時におけるメディア利用実態調査:SNSの活用状況はわずか5%、テレビが主要情報源に
2011年6月、株式会社モバイルマーケティング・ジャパンが実施した調査によると、東日本大震災発生時における情報入手手段として、テレビが圧倒的な支持を得ていたことが明らかになりました。
調査結果概要
震災時にもっとも役立った情報源として、回答者の71.9%がテレビ番組を挙げました。一方、SNS(TwitterやFacebookなど)が役立ったと回答した人はわずか5%にとどまりました。
震災をきっかけにTwitterの利用を始めた人は8.6%、Facebookは1.5%でした。しかし、震災後もSNSを利用し続けている人の割合は、Twitterで21.9%、Facebookで3.3%と、依然として低い数値となっています。
緊急時に必要だと感じられた情報は、「震災の被害状況(78%)」「被災地の状況(68%)」「余震情報(65%)」「交通情報(56%)」「自分のいる場所への影響(54%)」といったものでした。これらは主にマスメディアを通じて得られた情報です。一方、「知人・友人の安否(43%)」「家族の安否(40%)」といった情報は、比較的SNSでの検索に頼ったものの、割合は低く、マスメディアの重要性が浮き彫りになりました。
既存メディアへの要望と今後の展望
調査では、既存メディアへの多くの要望も寄せられました。例えば、
生活に直結する情報を迅速に提供すること
各局で異なる情報を提供し、情報飽和を防ぐこと
被害状況だけでなく、交通情報や帰宅困難者のための情報提供
といった意見がありました。
また、被災地の状況や具体的な被害状況を詳細に伝える専用サイト、被災者の生の声を共有できる電子掲示板、そして、必要な情報を自動的に携帯電話へ配信するシステムなど、新しい情報提供方法への期待も示されました。公共施設への情報ステーション設置といった提案もありました。
まとめ
今回の調査は、大規模災害発生時における情報伝達手段の現状と課題を浮き彫りにしました。テレビが依然として主要な情報源である一方、SNSの浸透は限定的であることがわかりました。今後、災害時における情報伝達システムの改善には、迅速性と正確性を両立させ、多様なニーズに対応できる仕組みの構築が求められます。特に、個人単位での安否確認や、被災地からの情報発信を容易にするシステムの開発は喫緊の課題と言えるでしょう。
調査概要
調査方法: インターネット調査
調査対象: 全国モバモニ会員(モバイルマーケティング・ジャパン調査パネル)
調査期間: 2011年4月30日~5月2日
回答サンプル数: 278サンプル
年代: 10代7.2%、20代29.9%、30代30.9%、40代24.1%、50代以上7.9%
* 性別: 女性68.7%、男性31.3%
会社情報
- 会社名
-
株式会社モバイルマーケティング・ジャパン
- 住所
- 東京都港区三田4-1-30慶通ビル4階
- 電話番号
-
03-6802-7901