ESG意識調査の結果
2025-02-26 10:55:40

ESG意識調査が示す不動産投資家の新たな意識変化とは

ESG意識調査が明らかにする不動産投資家の変化



2023年、株式会社グローバル・リンク・マネジメント(GLM)によって実施された第5回ESG意識調査は、全国の投資用不動産所有者400名を対象に、環境・社会・ガバナンス(ESG)に関する意識の変化を探るものでした。この調査は2021年から毎年行われており、特に投資家の意識がどう変化しているのかに焦点を当てています。

1. 知名度が51.3%に達したESG



調査結果は初めて「ESG」という言葉を聞いたことがあると答えた人が51.3%に達し、前年の47.5%から大きな増加を見せました。これは、不動産投資家のESGに対する関心が高まっていることを示しています。特に、ESGの知識として「環境・社会・ガバナンスの略称」と「企業がESGの枠組みで情報を開示すること」が理解されている割合も約56%となりました。

2. 投資活動におけるESGの位置づけ



ESGを意識している投資家は「時々意識している」36.6%、「常に意識している」31.1%を合わせると、約70%がESGを考慮に入れて投資していることがわかりました。これは、ESGの概念が多くの投資家にとって、日常的な投資判断において重要な要素になりつつあることを現しています。

3. ESG対応企業への期待



ESGに関して「社会的意義が高い」と感じるという回答が58.5%に達し、「長期的な安定成長が期待できる」という意見も45.9%に上ります。これにより、投資家は即効性のある株価上昇よりも、企業の社会貢献や環境への配慮を重視していることが示唆されます。

4. ESG投資の情報源



投資先のESG情報を得るための手段として、「専門メディアやレポート」と「企業のIR資料やサステナビリティ報告書」が考えられています。それぞれ61.7%と62.9%が重要な情報源として選ばれ、投資家がESG関連情報に対して高い関心を持っていることが見受けられます。

5. 不動産ESG投資の現状



一方で、「不動産のESG投資」の認知度は前年から微減し、30.0%に留まりました。これは、ESGの一般的な認知度が上がる中、不動産特有の意識がまだ浸透していないことを示唆しています。調査結果によれば、健康性・快適性が48.3%と最も重視され、「気候変動」の認識も40%に達しています。

6. ESG物件への投資額の許容度



ESG対応物件の購入に際し、「5~6%の価格上昇を許容する」という回答が最多で、投資家の価格許容度が向上している様子がうかがえます。総じて、ESGに対する理解の深化が進みつつあり、それが市場での価格にも影響を与える(継続して成長を見込める)要因となるでしょう。

7. 法令・制度変更の認知度と影響



環境に関連する法令や制度の変更に関する認知度も向上しています。特に、2025年から新築物件に対して省エネ基準の適合が義務付けられることへの認知が3.2ポイント増加しました。これにより、投資家は法令の変更が運用に与える影響を認識し、ポジティブに受け止めていることが分かりました。

8. 結論と今後の展望



これらの調査から見えるように、ESGへの関心が高まっていることは明らかです。投資を行う中で、社会的責任や環境への配慮がより一層重視されていくでしょう。また、GLMが実施するこのような調査は、今後も不動産市場における投資家の意識変化を捉える上で、重要な役割を果たすことになりそうです。今後の結果を注視し、ESG投資がどのように市場に影響を与えるかを見守っていくことが求められます。


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会社情報

会社名
株式会社グローバル・リンク・マネジメント
住所
東京都渋谷区道玄坂1-12-1渋谷マークシティウエスト21階
電話番号
03-6415-6525

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