新たな「食・栄養と健康」講座がスタート
国際医療福祉大学大学院が、味の素株式会社、株式会社 明治と連携し、「食・栄養と健康」社会連携講座を2026年度より開設することが発表されました。この講座は、日本の食文化と健康問題に焦点を当て、科学的な体系に基づいた「健康的な食」を探求し、研究成果を社会に実装することを目的としています。
背景とその目的
現代において、「健康的な食とは何か」を明確に定義し、可視化することが急務となっています。日本は健康長寿国として知られているものの、その食文化や健康課題に関する科学的根拠は十分に整備されていません。特に、日本特有の栄養問題である食塩の過剰摂取やカルシウム不足は、他国の食習慣や疾病構造を前提にした評価フレームには含まれておらず、政策や企業活動にも影響を及ぼしています。
講座は、日本の食文化が健康長寿に寄与する様を体系的に評価し、欠けているエビデンスを補完していくことを目指します。その成果は、国際水準に即して整理され、政策の形成や社会実装に寄与します。
主な活動内容
1. 研究活動
この講座では、日本の食習慣に根ざした栄養課題に対するエビデンスを構築し、健康課題解決のための「健康的な食」についての考察を行います。効果的に社会に浸透させるための実装科学的手法の開発も重要な活動の一環となります。
2. 教育・人材育成
公衆衛生専門職大学院において、「栄養疫学・公衆栄養学」をテーマにした講義や研究指導を行います。また、社会人向けの講座「乃木坂スクール」を通じて、産官学民の対話を促進し、日本型栄養戦略のリーダーシップを育成します。
3. 社会との接点
国際医療福祉大学、味の素、明治、日本栄養士会などが協力し、アカデミアや企業、NGO、国際機関とのネットワークを活かし、「食・栄養と健康」を考えるプラットフォームを構築します。このネットワークを基に、日本の栄養課題への理解を深め、社会的な提言を行っていく予定です。
講座概要
- - 名称:食・栄養と健康社会連携講座
- - 設置期間:2025年4月1日~2030年3月31日
- - 設置場所:国際医療福祉大学 赤坂キャンパスW棟9階
- - 連携機関:味の素株式会社、株式会社 明治
- - 教員:山本尚子(副学長)、津金昌一郎(教授)、野村周平(特任教授)、山岸万里菜(特任助教)ほか
この取り組みにより、日本の食文化と健康に関する新たな道筋が開かれることが期待されています。日本は今後、この講座を通じて得られる知見をもって、世界に向けた新たな健康戦略を推進していくことでしょう。